意見はいろいろですが、私的にはよく綺麗にまとめたなぁと感心しました。五巻は学校内の勢力争いが半分を占めるので、テンポよくまとめるのは大変だったと思います。魔法省での戦いは最高でした。原作に近いスピード感と緊迫感がありました。
原作を超えた作品おすすめ度
★★★★★
レンタルで借りて観た。感想は良く出来ていて、期待以上。
原作は駄作だったが、この映画はその失敗を見事に成功に変えた。
監督のセンスと能力が良いのか、冒頭の吸魂鬼の出現が嫌味が無く感じた。
不死鳥の騎士団員との出会いの場所で汚いはずのシリウスの家が美しかった点。
法廷から学校へ続く展開も綿密に計算されて見応え十分に思えた。
アンブリッジによる虐めの状況とダンブルドア軍団での訓練などが交互に交差して展開する、ホグワーツでの撮影も妙を得て構成されている。
ヴォルデモードに支配されハリーが蛇になるシーンをどうするのか興味があったが、この映画では、憑依現象として捉え、原作と違って客観的な表現に仕上がっていた。
原作でしばし見られた違和感と破綻を、冷静に全く無くしていく監督の手腕に脱帽した。
映画は4作も素晴らしかったがそれに続いて5作も成功した。
ファンタジーから大人へ
おすすめ度 ★★★★☆
ハリーの成長に合わせて、作品の色も随分変化がみられましたね。
ファンタジーより、シリアスな大人向きのイメージでしょうか。
小さなお子さんには、ちょっと向かない内容になってきています。
今回は、ハリーにとって、悲しい別れが訪れます。
ぼくにとっても非常に辛い展開でした。とても悲しかった・・・。
この後、どういう感じで物語が綴られていくか楽しみでもあるんですけどね。
ぼくは、映像のハリーポッターを楽しみにしているファンです。
レビュー欄のご意見をみているとそんなに書籍の内容と違うのでしょうか。
とても気になりますね。
ハリーポッターの作者の伝えたいものが、必要以上のシーンのカットで
削られていくのはとても残念なことですね。
次回作は、映像の力を十分発揮できる、迫力ある新しいハリーの世界を期待しています。
概要
このシリーズ第5作は、監督にデイビッド・イエーツという新たな才能を迎え、ドラマ性を重視しようとする製作側の意図が感じられる。オープニングからして、過去4作のテイストとはガラリと変わっているのだ。今回の物語の中心は、ハリーの苦悩。マグル(人間)界で魔法を使ったことによるホグワーツ退学の危機、そのホグワーツでは魔法省が派遣した新教師アンブリッジが君臨し、ハリーは悪夢にうなされ続ける。ヴォルデモートの復活や、大切な人の死などドラマチックな展開は原作に忠実だが、ロンが監督生となり、クィディッチで活躍するエピソードがばっさり切られている点は、原作ファンには寂しいかもしれない。
ビジュアルでは、やはりシリーズ初登場の「魔法省」が必見。ロンドンの地下に巨大空間が広がり、大勢の魔法使いが行き交うシーンは圧巻である。また夜のロンドンの飛行シーンはロマンチックだし、J.K.ローリング自身が映画のためにデザインしたブラック家の家系図にも目を奪われる。その分、空を飛ぶ魔法生物のセストラル、巨人グロウプや、半人半獣のケンタウロスなどのCGキャラに想像を超える驚きはない。新登場のキャストで最も輝いているのは、新星エバナ・リンチが演じるルーナ・ラブグッド。ファーストキスをするチョウ・チャン以上に、ハリーに寄り添う相手であることが、この映画版でより強調されている。全体としては、膨大な量の原作を2時間18分に収めたことに作り手側の苦心が感じられ、納得の仕上がりではないだろうか。(斉藤博昭)