純潔のマリア 1 (アフタヌーンKC)
「マリアの森に崩して欲しい陣の名を記した矢を打ち込めばその世にはサキュバスが訪れ戦場は消えてなくなる」という噂が広く知れ渡っている魔女マリア。
「戦争や争い」を防ごうとサキュバスを遣わし、神通力を見せ、巨大な怪獣を出現させます。
ところが、魔女本人が目立ったために大天使に目をつけられて……。
しゃべることやしぐさが普通の女の子のような主人公のマリアが、自分の使い魔にからかわれてオタオタする様子や、戦が始まりそうな深刻な場面にいきなり巨大な竜が現れて戦場が違う意味で大混乱になったりする様子に大笑いでした。
とにかく絵がきれいで、当時の風俗を丁寧に書き込んでいて何回見てもあきません。
また魔女マリアとその使い魔達の破天荒な衣装も面白いです。
「この深刻そうな展開で、このさきどんなふうにお話が流れていくんだろう?」
と続きがとても楽しみです。
純潔のマリア(2) (アフタヌーンKC)
二巻も たいへん内容が濃い感じで面白いです♪ 人間達に襲われているエゼキエルの所に現れた光る物体……とても気になります…見ただけで全員が失神とは!(笑) はやく3巻が読みたいです☆
純潔のマリア(2)限定版
魔女マリアは時に迫害されるが人を助ける、「魔女」としても異端の存在。
神(の意思の体現者)は信仰者である地上の人々を助けない上、冷徹にマリアを妨害する。
そんな中マリアはどう行動するか、と言うお話の2巻目です。
1巻目は伏線をちりばめつつキャラ紹介と、マリアの「純潔」に枷をはめるとこまででしたが
この2巻目で話は大きく動きマリアの考えやお目付け役のエゼキエルの考え方等が次第にはっきりと
していき、終盤の「戦場にいる人々」の心の描写から2巻ラストへのつながりは圧巻の一言。
神は本当に正しいのか、マリアは本当に正しくないのか。登場人物たちの迷いと行動と
その結果が見事に描かれていてキャラの変化が自然で説得力があっていいですね。
鎧や戦争の形式、技術発展なども緻密に描き込まれており非常に密度の濃い作品。
時折描写されるギャグも面白く先へ、先へとスラスラ読めます。
若干アダルトな作風の為見る人を選ぶでしょうが、皆様にぜひ読んでいただきたい作品です。
※言葉ではちょこちょこありますがアダルトなシーンそのものはありません。
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限定版特典の小冊子についてですが、まず漫画本編とは逆で左から右へ読む形式なので注意。
本編フルカラーの62ページほどでキャラの設定画から雑誌掲載のイラスト、絵のコメント、
ブログ寄稿文、描き下ろし、初出のもの、と数多くあり巻末には「10年位前に描こうとした
純潔のマリアの原型とも言える作品」のラフの抜粋があり興味深いです。
後書きにて「純潔のマリアの設定はこれに載っているので全て」とありますので
作品のファンの方は限定版のほうを手に取ってみてはいかがでしょうか。
なお2巻通常版表紙イラストも収録されているので限定版だけ買った方も安心。
小冊子も内容だけでなく装丁がよく減点しようがありません。文句無し☆5。