中島みゆき 歌でしか言えない世界
中島みゆきの歌はなぜ暗いかという問いに、キリスト教的原罪意識を引き合いに出してくるあたり、最初は「深読みしすぎでは」と感じたが、著者の一貫した世界観にひきつけられ、一気に読んだ。
丹念な歌詞分析により、中島みゆきの世界を体系的に解明していく手法には関心させられた。
南極犬物語 (ハンカチぶんこシリーズ)
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第1次南極観測隊が犬ぞりを引かせるために連れて行き,南極に置き去りになったカラフト犬の物語です。厳しい環境の中で生き延びたタロとジロの話は有名ですが,この物語は事実に基づいたドキュメンタル童話として越冬隊員と犬たちとふれあいが描かれています。
対象は小学校中学年からということで,一度出た漢字にはふりがなが無く,小学校一年生の娘には難しかったようです。しかし,動物好きの娘は何とか読み取ろうと頑張って読んでいました。わが家にも13歳になる老犬がいるのですが,人間にとって身近な存在である犬との絆,命の尊さを再確認させてくれる物語だと思います。
2/2(にぶんのに)
彼女は何故、旅立つのか。何故、愛する人と別れ、すべてを断ち切るように引越してゆかねばならないのか。この小説は、このように、ゆっくりとすべりだし、東南アジアの情景を身近に感じさせながらたゆたうように進み、はらりはらりと謎が解かれながら、ある時点から収束点に向かって一気に駆け上ります。それはもう、見事なストーリー・テリングであると言わざるを得ません。
愛する人を自分の「無意識のうちに何かをしでかす不気味な病」から守るためには、あなたならどうしますか。愛する人が訳の判らぬまま自分の前から姿を消してしまったら、あなたならどうしますか。そして、愛する人の苦しみのために、あなたには何ができますか。……どんな言葉も、作品の前には陳腐な気がします。まずはこの作品に触れてもらえれば、こんなつたない言葉は要らないのに。そう思います。
愛が好きです〈2〉 (新潮文庫)
彼女の詞にも、変化が見られたのがよくわかる。
歌詞に英語を用いている。
フォーク色からまた少し違った色を見せ始めている。
そして、合間合間に掲載されているものも非常に興味深い。
この頃は、もうメディアにあまり露出しない時期でもあり、そして大御所の域になっていた。
ドラマ出演の裏話や、デビュー時の裏話。(その時代のフォークは、自分の体験とかが基本であり逸脱されているものは時に嘘と言われてしまう時代だったこととか)など、興味深いものも満載。時代背景は今とはあまり変らないかな?とは想うけれど、やっぱり今の音楽時代とは多少違うのかもしれない。そんな部分を垣間見る事ができる1冊