野球ソングス-大定番と貴重盤-
・・・よくもまぁ、これだけの古い音源を引っ張り出してきたものだ(呆)。
コロムビアのレーベル商品として別々のCDでしか聴けなかった曲を1枚で聴くことができるのは、さすがの(?)私も初めて聴いた曲が多いこともあり、それなりに新鮮な感動を覚える。
最新の音響技術を駆使し、致命的なノイズ等はある程度除去してあるのだろうが、それでも音が割れたり歪んだり、まったく響かない、情けない音色の演奏や歌が続く。だから、最新のステレオ録音の曲がかかると、目の前のモヤがパァッと晴れた感じになり、現代の我々はつくづく恵まれているナァ、などと妙な感想も抱いてしまう。
私はG党だが、他の球団を極端に敵視したり毛嫌いしたりする感情はない(つもり)。だから、広島東洋カープや中日ドラゴンズなどの曲が聴けることには、むしろヴァラエティに富み、メリハリが利いた面白味を感じる。
とくに、山本正之氏のファンということで買った『昇竜魂~ドラゴンズ70thメモリアルソングス~』に、レーベルの壁を超えることができず未収録に終わっていた舟木一夫『燃えよドラゴンズ! '99』が入っているのが、個人的には非常にポイントが高い。
また、ワセダの応援歌『紺碧の空』が、古関裕而のオリジナルイントロで演奏されている点も大いにプラス評価できる。
冒頭にも記したが、これまで別々の作品で聴けていた音源が少なからず重複している点で、積極的にお薦めするのには些かの躊躇を覚える。
『燃えドラ99』の存在などはドラキチ諸氏にとって間違いなく“買い”だろうが、これ1曲だけのために虎や鯉の歌が入ったこのCDを買って、とは、さすがにちょっと言いにくい。
総合判定は非常に微妙なところ。個人的には★5でもいいと思うが、ある程度の普遍性大衆性を考慮し、敢えて★4にさせていただく。
グランドスラム36 (小学館スポーツスペシャル)
自分中でも大いに盛り上がった都市対抗。
時間が経って、熱が冷めた頃に振り返るのに絶好の雑誌。
年々写真でスペースを稼いで、記事が減っているような気がするけどね・・・
都市対抗野球に明日はあるか―社会人野球、変革への光と闇
東京ドームで行われている第80回都市対抗の試合の合間に一気に読みました。
都市対抗=社会人野球についてその歴史・問題点、応援についてまで詳しく書かれている。
社会人野球ファンだけではなく企業スポーツに関わる人みんなに読んでもらいたい1冊です。
負け組の奇跡 TDK野球部 栄冠への321日
●「闘争心」「執念」「気迫」といった、昨今では死語の感さえあった言葉の意味を再確認し、その大切さを身にしみて学べた点
●弱小チームが奇跡の全国制覇という点では、かつて高校ラグビーで全国制覇した京都・伏見工業をモチーフとする熱血ドラマ『スクールウォーズ』を髣髴とさせ、率直に感動させられた点
●このノンフィクションの舞台が、「田舎の小さなまち」というのが、なんともいい雰囲気を醸し出している点
●組織内で大人の事情がいろいろと絡んでしまう社会人野球の悲喜こもごも、舞台裏などが垣間見える点
――以上、とっても良かったです。