B is for Burglar: Intermediate (Macmillan Readers)
アメリカ私立探偵クラブ賞、アンソニー賞ダブル受賞。
女性私立探偵キンジー・ミルホーン 32歳 離婚暦2回
主人公の女探偵が魅力的。
往年のハードボイルドの探偵達から引き継いだストイックさ、現代的な行動力。
前半から中盤にかけては、わずかな手がかりを追った彼女の
丹念な捜査の過程が描かれ、少し地味だが、ストーリーが後半に入ると俄然スピードアップする。
終盤は畳み掛けるような展開で、ラストは危機一髪のスリル
を味わえる。
ハードボイルドというと論理もトリックもおかまいなしにとにかく行動と腕っぷしで事件を解決といった印象があるかもしれないが、
正統派ハードボイルドはちゃんとトリックがあり、探偵は論理的に考えて事件を解決するのです。
本作でも、ミステリ史上有名なあるトリックが使われてます。
(分かる人にはこれだけでもネタバレかも)
佳作です。
The Burglar Who Painted Like Mondrian (Bernie Rhodenbarr Mysteries)
~文句なしに楽しめた泥棒シリーズ5作目。
名画をめぐり罠にかけられてしまう主人公の泥棒バーニイ。
舞台となる警備が厳重な高級アパートメントに侵入する手口は
プロらしいものもあり、笑えるものもあり。
殺人容疑をかけられながらも、ユーモアたっぷりのセリフが続き
泥棒に入った先で不意に誰かに出くわしても、ロマンティックで乗り切る。
<BR~~>バーニイの最良の友であるレズのキャロリンも相棒として板に付き始め
二人の会話も面白くて目が離せない。
泥棒なんだけどいいやつなんだよなぁ、バーニイって。~
The Burglar in the Library (Bernie Rhodenbarr Mysteries)
私が初めて読んだブロック作品。
泥棒探偵の元祖?にはホックの短編「怪盗ニック」シリーズがあるが、このバーニイもニック同様茶目っ気たっぷりで頭も切れる、惚れてしまうような泥棒さん。
最初は普通の泥棒(空き巣専門、絶対に人殺しはしない)だったバーニイも、今や古本屋経営も軌道にのって、時々の本業?以外は、かわいい女の子といられれば幸せというタイプ。この作品では女の子に見事にふられ、仕方なく、彼女と行くはずだった英国風ロッジに、無二の親友でレズビアンのキャロリンと共に休暇を過ごしにでかける。もちろん彼のこと、休暇といっても、このロッジに無造作に置かれている貴重な本を頂きに行くのも兼ねていた。ところが、行ってみると彼を捨てて結婚した彼女が夫婦で訪れており、図書館では人が殺され・・・
一見英国本格風?の舞台で、天才泥棒が見せる鮮やかな推理!惚れた私は全作一気に読むハメになった。
泥棒のB (ハヤカワ・ミステリ文庫)
アメリカ私立探偵クラブ賞、アンソニー賞ダブル受賞。
女性私立探偵キンジー・ミルホーン 32歳 離婚暦2回
主人公の女探偵が魅力的。
往年のハードボイルドの探偵達から引き継いだストイックさ、現代的な行動力。
前半から中盤にかけては、わずかな手がかりを追った彼女の
丹念な捜査の過程が描かれ、少し地味だが、ストーリーが後半に入ると俄然スピードアップする。
終盤は畳み掛けるような展開で、ラストは危機一髪のスリル
を味わえる。
ハードボイルドというと論理もトリックもおかまいなしにとにかく行動と腕っぷしで事件を解決といった印象があるかもしれないが、
正統派ハードボイルドはちゃんとトリックがあり、探偵は論理的に考えて事件を解決するのです。
本作でも、ミステリ史上有名なあるトリックが使われてます。
(分かる人にはこれだけでもネタバレかも)
佳作です。
The Burglar in the Rye: The New Bernie Rhodenbarr Mystery (Bernie Rhodenbarr Mysteries)
今回は、D.J.サリンジャー「ライ麦畑でつかまえて」に関係おおありのユニークなミステリ・エンタテインメント。普段は文学しか読まないって人も、これは是非、読んでください! 読んで損なし。どろぼうで古本屋のオーナー、バーニーは、しゃれててとぼけててセンスがあってユーモアを解しどろぼうだけど悪人じゃなくてさばけてるくせに実は人情もあるいい奴。きっと作者のローレンス・ブロックも上手いんだろうけど、それを日本語の翻訳で読んで、読者にそう実感させる文章を書いて下さった翻訳家の「田口俊樹」さま、ステキですね。「泥棒は~」シリーズ、第1作目から欠かさず読んでますが、今回は全シリーズ中でも上位に入る出来映え。特にデビューの頃のバーニーの面白さ+作者の年輪と円熟による構成が相俟って、ホントにいい作品です。訳文もいつもながら、サイコー。また、訳者の方による、巻末の解説がとても的を射た内容で、ためになり、必見ですが、最後の楽しみに本編を読み終えるまで取って置いた方がいいかも。では、皆様、すぐ本屋さんへ走って即注文し、お買い求めお楽しみ遊ばせ。