割合と丁寧に書かれたノンフィクションなのだろうと思う。しかしこういう事件によくあることだが、結果の重大性とかけ離れた犯人たちのあまりの浅薄さと低俗さに、途中で読むのがうんざりしてきた。これは筆者の責任ではないとは思うが。
こんな原始的な事件が現代の日本で起きるという驚きと、実際の刑事事件というのはやはりこんなものかも、というなんだかあきれ果てるしかない読後感で、むなしく腹立たしいばかりです。
なんというか・・おすすめ度
★★★★☆
吉田純子は頭、金、愛、友達、全ての使い方が間違っている人物だと思った。
人の急所を突き、恐怖心を煽っておいて、自分を救世主のように思わせる。
やり方は至って単純。なのに、この結末。
人は状況によっては、こんなに簡単に落ちるものなのか?
彼女の頭をもってすれば、残虐な犯行を重ねなくても他の方法があったのでは?
読み終えて、色んな疑問符が残った作品でした。
文章はとても読みやかったです。
こういうこともあるおすすめ度
★★★☆☆
我々の世界にもこういうことは大なり小なりあることだと思う。決して理解できることではないが、ある種教祖のようなものなのだろう。怯え、信じ、そして狂気に走る。人の弱みにつけこむ手法、しかしながら、あまりに幼稚。なぜ一歩踏みとどまることができなかったのか、なぜ周りでとめることができなかったのか。そこまで完璧な手法だったとは到底思えない。
解決に向かうときの主犯のあせり、追い詰められていく臨場感がもう少しほしかった。
いいタイトルだおすすめ度
★★★☆☆
非常に目にとまるタイトルだし、話題の事件を追っている姿勢もいいのだが、ちょっと文章が平坦過ぎるように思う。
悪魔のような犯人たちの鬼畜の所業の描写。もっと胸がドキドキするような臨場感がほしかった。テーマが素晴らしかっただけに、そこが残念である。
少し安心&複雑な怪奇さ
おすすめ度 ★★★★☆
主犯の吉田純子の動機が「金」であったことに正直少し安心した。「金」以外だと精神異常とか屁理屈で弁護士が無罪とかを主張するのでうんざりするところだった。動機は「金」ですんなり納得したものの、言いなりにされた共犯者3人の何ともいえない幼稚さ?単純さに呆れて物も言えない状態になりながら読み続けた。女同士で子供が生まれる?世界に例があって今度生まれたら4例目・・看護婦という職業が故に信じてしまったとあるけど、人間は両性動物ではないし、もうわけが分からん。でも、わけが分からんのは共犯者の3人もで、1人が自分で自首するわけでもなく、まず警察に行ったからこの事件はバレたのであって、単純といえば単純、アホで幼稚な4人が悪いことに看護婦であったということですね。当然主犯の吉田は死刑ということに、僕は難しいことは考えたことはないけれど、死刑反対の方々はこんな女にも死刑反対ということなんでしょうね。私には理解できないロジックです。