新史太閤記 (上巻) (新潮文庫)
秀吉の生き様、アッパレです。
ダテに【人蕩しの天才】じゃありません。
人の心が分かる・・・・・それまでの武将たちには持ち合わせていなかった「徳」がある。
そして自分の力を出し惜しみせず、信長に仕える。
竹中半兵衛が、自ら志願して秀吉の与力になった気持ちも分かります。
黒田官兵衛がその知力を十分に発揮できたのも分かります。
そういう、人の才能をうまく使いこなせる力と知略を併せ持った商人的な考えをもった武将。
という感じがしました。
この本は小学生か中学生の頃に読んでおきたかったな・・・・と思います。
今読んでも十分すぎるほど面白いのですが、
もっと多感な時期に秀吉の生き様を知っておきたかったな。
教科書に出てくる程度の知識ではなくて、「人間的魅力」に力を注いでいる1冊とみました。
信長をはじめ、当時の大名たちの多くが大名の子として生まれ、
当然のごとく先祖代々の家来というものがいたし、
彼らはみなそういう忠誠な譜代衆を土台にし、それを中心にして仕事をしてきました。
でも、秀吉にはそれがいません。
元来が野の涯からひとりで出てきた男であり、先祖代々の直参の者などはなく、
氏も素性もなく、ないどころか己一人の口が干上がりそうになっていた浮浪人のあがりです。
蜂須賀小六や信長に仕えたからこそ、自分の才能を発揮できたんでしょうね。
信長から多大に学び、信長に欠けていたものを補い、
自分の持ち味を最大限に発揮して、天下をとった豊臣秀吉。
露と置き露と消えぬるわが身かな 浪華のことは夢のまた夢
心理戦の第一人者ともいえると思います。
それも暗いイメージがなく、明るくカラッとしているから読んでいて重苦しくない。
それが豊臣秀吉なんですね。
本当に面白かったです。
戦国BASARA2 カプコレ
アクションは派手で豪快でスタイリッシュ(?)です。
「一騎当千」という言葉は無○よりこちらの方があっていると思います。
しかし、ボタン連打で一通りこなせるパターンも多く、飽きやすいです。
もう少し複雑な操作性・高難易度でもよかったと思います。タイマン戦時に感じる視点の悪さも気になりました。
ヤリコミ要素は多いのですが、武器・アイテム獲得のために金稼ぎ・大武闘会(チャレンジモードみたいなもの)を繰り返すのは正直作業感があり
手軽に爽快感を得られてストレスを解消できるこのゲームには似合わないと思いました。
個人的には、良作とまでは言えないゲームでした。
しかし、まだまだ進化する可能性があるシリーズだと思うので
BASARAのウリである独特の世界観を維持しながら、さらによい続編が作られることを期待します。