PRIDE
80年代末からファンをやってきましたが、彼女の作品は常に細部まで丁寧に作り込まれており、シンガーソングライターじゃないのに職人的たたずまいを見せる希有な存在でした。このアルバムまでは。
これ以降布袋氏のコンポーザーとしての才能が底を突いてしまったのか、信じられないほど急速に楽曲のクオリティが下がっていき、ベスト盤の乱発など迷走。今や完全に並の歌手になってしまいましたが・・・。
大ヒットしたタイトル曲や、彼女史上最高のスケール感を持つ大名曲「私はあなたの空になりたい」など曲そのものの素晴らしさはもちろん、特筆すべきはサウンド・プロダクションの巧みさ!全曲ほぼ同じメンバーによるバンドサウンドですが、スリリングな「CAN'T STOP LOVIN' U」、レゲエの「No.1」、ジャジーな「OVER THE RAINBOW」、サウダージな「Windy Noon」など驚くほど幅が広い。日本のポピュラーでこれだけ質の高いサウンドが一体どれぐらいあるか・・・。
もちろんそれに応える彼女のヴォーカルも最高。可愛らしさ、壮大さ、包容力、けだるさ、清涼感・・・まさに変幻自在。ヴォーカリストとしての成熟を感じさせてくれました。
今井美樹最後の傑作でしょう。
無人島に生きる十六人 (新潮文庫)
明治31年の実話である。船が難破し、15人の部下と共に無人島に上陸するときに中川船長が言った言葉。
「これから愉快に暮らそう。できるだけ勉強しよう。きっとあとでおもしろい思い出になるだろう。」
4か月以上にわたる無人島生活で、一人として弱気にならず、希望を失わず、むしろ楽しく感謝しながら知恵を出し合い生活をする様は痛快である。悲愴感がまるでない。
この話は、著者が、商船学校の学生時代に教官であった中川船長から、船の甲板に座って聞いたものとして書かれている。自らも船長として母校の校長として集団をまとめて来た著者が、尊敬と感動をもって執筆した数少ない著作である。
若い人たちには、痛快な海の冒険物語として楽しんで読んでほしい。中年以上の人にはまた別の読み方もできるだろう。部下の悪口を言いつつ、一方で通勤電車の中でリーダーシップ論や組織経営論などを真剣に読んでいる各界の管理職には必読の書である。
DXアンテナ 地上デジタル放送用平面アンテナ オフホワイト UAH800
地域 :茨城県守谷市
設置場所:2Fベランダ屋外設置
発信局 :東京タワー
接続 :BSアンテナからの信号と混合,15m+10mのケーブルでTVと接続
受信レベル:58〜66 (ブスター利用,チュナー:D-TR1(TOSHIBA), 晴天時)
東京タワーから40km程度の弱電界地域です.
このため近所は,魚の骨形の20素子程度のアンテナが屋上に設置してあります.
今回,形状がスマートな本平面型アンテナの利用を試みました.また念のためブースター(U20L1CB)を使用しました.またブースター電源はTVのBSアンテナ用電源と共用し,ブースターを購入すると付いてくる付属電源は使用していません. 受信レベルは,2分配後のD-TR1(TOSHIBA)での個別チャネル受信レベルを用いました.
はじめ1F軒先で試したところ信号強度が不安定でした.前に樹木があるためその影響かもしれません.そこで,2Fベランダにつっかいポールを設置,そこにアンテナを設定しました.樹木の高さより1m程上の位置です. すると他の局は50-60程度にもかかわらず,フジTVの信号のみが38-45程度と不安定です,時々ブロックノイズが発生し,家族からは不評です.
これは周波数帯によって電波の伝わり方が違うとのことから,今回フジtvが低い周波数帯ですので,その伝播特性の影響かと考えました.そこで,アンテナを放送局側への視界が開けている側のベランダへ8mほど移動しました.すると,フジTVの受信レベルが60程度まで上がりました.また最大はNHKの66でした.ということで満遍なく受信可能となりました.
ベランダでの同じ高さにもかかわらず,この違いは,アンテナの放送局側10m前方にスレート製屋根の存在かと思います.やはり見通しの問題は大きいか?弱電界地域では屋上アンテナ設置の意味があるのかも知れません.
結論,弱電界地域でも十分利用可能です.但しアンテナの設置位置で良い場所が確保できること,またブースターを利用することが条件でしょうか.
追伸:本レビューで,フジtvの受信状態が良くないとの報告が複数あります.だとすると,フジtv(21CH)の周波数帯付近における本アンテナの感度特性の問題かもしれませんね.また,フジtvの受信レベルは夜となると更に低下し58程度となっています.
政治家の殺し方
書店にて、ショッキングな表紙に思わず購入。
一見、スキャンダルがあった前横浜市長の「言い訳本」?かなとも思いましたが、きちんと読んでいくと、「実は」の部分がよくみえてきます。
既得権益や利権の構造をここまで突っ込んで書くことができるのは、やはりそこに手を突っ込んで自ら泥をかぶってしまった人ではないと出来ないことです。
また攻撃されるかもしれないのに、国民に知ってもらいたいという思いだけでこのような本を書くことには勇気が必要だったと思います。
日本国民として、市民として、我々が知らなくてはいけないことを気付かせてくれた一冊です。
「なるほどそういうことだったのか」と確信する一冊。