ショパン・コンクール・ライヴ
1965年第7回国際ショパン・コンクールにおけるライヴ録音。このコンクールでマルタ・アルゲリッチは第1位とマズルカ賞を受賞し、ピアニストとしてのスタートを切ったということでとても意味深い録音だ。
1941年6月5日生まれのアルゲリッチは1955年にはヨーロッパに渡り、ウィーンでフリードリッヒ・グルダの師事を受けている。その後1961年にはモンカリエリでベネゲッティ・ミケランジェリにも師事。1957年、ブゾーニ国際コンクール入賞、同年ジュネーブ国際コンクールで第1位、そして1965年のショパン・コンクールで第1位とまさに才能の開花した時期と言えるだろう。
ここでのショパンのピアノ協奏曲第1番は後にアバドなどと数度の録音があるが、ショパンの母国ポーランドのワルシャワ国立フィルの情感こもった演奏も素晴らしくて、コンクールの録音でありながらNo.1の名演だとぼくは思う。これ以上のショパンのコンチェルトを他のピアニストが具現化出来たかどうかすら疑問符が付く。瑞々しい感性に溢れた必聴盤だ。