これを読んで、文部科学省も「道徳の時間強化」なんて実効性が上がらないことばかり謳わずに、学級文庫の片隅にでも「面白くって(情操教育的にも)ためになる」漫画をひっそりと置いておくような小技から攻めていけばいいのにと思った。
(BLADE COMICSで萌えキャラの表紙だしと敬遠されている方も、是非一度読んでみて下さい。特に2巻3巻。「人生にとって大切な何か」を表現しようとしている漫画だと思います)
想ひ遣りの交錯おすすめ度
★★★★★
備長炭と、それに関連している名前の登場人物が、繰り広げる物語。
時は、昭和30年代頃の山村でしょうか?
けっしてモノには恵まれていない時代です。
その代わり、それを補って余りあるもので、満たされています。
どの下りも、誰もが誰もを想い遣り、それらが複雑に交錯します。
その交錯は、時には行き違いになる事もありますが、誠意は、廻り廻って必ず伝わります。
第1巻2巻に比べて、本第3巻は、完成度が高くなっていて、内容が練り上げられています。
主人公を始めとし、人の心の温かさに接する悦びを、味わう事が出来ます。
それでも、全巻を通しで読むと、より面白いですが。
本当にしみじみとしていて、ほうっとする読後感です。
大人も子供も、年齢性別を問わず、楽しめます。
親子で読む時は、大人が涙を流すと、恥ずかしい?ですよ。
泣けるお話
おすすめ度 ★★★★★
1巻は萌え漫画?くらいで買ってみたのですが、貧乏な萌えキャラが苦労してる4コマ程度の感想でした。
ですが2巻からキャラクターが掘り下げられ、ストーリーとして前に進み始めます。
そしてこの3巻で、作者が小出しにしていた核心部分をおもいっきり叩き付けられます。
正直に書きましょう「泣けます」。
『人の温かさ』というテーマをストレートに解りやすく、そして親が子供に語るように優しくぶつけてくる作品です。
萌え漫画ではなく、絵本や童話を買う感覚で手に取ってみるといいですね。
子供の本棚にそっと置いておける、そんな作品です。