2枚組みにする意味が・・・おすすめ度
★★★☆☆
本編は「11」の設定を何とかまとめてヨーロッパに持ち込んでおり、出来もまあまあ。ジュリアとブルース・ウィリスの掛け合いなどコメディ色も強くなった。でも、ダニー・オーシャンはやはりラスベガスにいなくては!シナトラのブランドだからね。ルパン3世のようなノリの脚本は、もともと「12」のために書かれたものではなく、「12」にアレンジしたもの。セット撮影とはいえ、ラスベガスに帰った「13」は面白かった。24時間眠らない街でのオーシャンズこそ、オーシャンズ。ところで、特典のディスクはこれ一枚で納まるんじゃないの、と思えるほど貧弱で、ソダーバーグ&クルーニーらしからぬものだった。「13」は改善してほしい。
この映画は、楽しい映画。
おすすめ度 ★★★★★
この『オーシャンズ12』はどうも評判が悪い。
僕個人が考えてみると前作のようにオーシャンズ全員の活躍があまり観られなかったような気がする。
連携プレーにもスピード感が感じられなかったかなという印象。
でも個人的には満足できる作品。
この映画の中には前作から続く遊び心を感じる事ができるし、オーシャンズシリーズ特有の雰囲気が常に漂っている。また音楽が映画を立派に支えているところも素敵である。
最後にブルース・ウィリスが出演しているが、設定が何とも言えない笑いを誘うところも良い。
ただ最初に述べたように観る人それぞれで意見が分かれてしまうのは仕方のないことだろう。
概要
ジョージ・クルーニー、ブラッド・ピットらオールスターが集まった前作。このパート2は、同じメンバーが再集結したうえ、キャサリン・ゼタ=ジョーンズ、ヴァンサン・カッセルらが加わり、さらに豪華キャストになった。前作で奪ったカジノの大金を返せと脅されたオーシャンらは、ヨーロッパへ渡り、泥棒を繰り返す。そんな彼らに、ヨーロッパの大泥棒が「秘宝強奪で勝負しよう」と持ちかけてくる物語だ。
アムステルダム、パリ、ローマ、イタリアのコモ湖畔と、背景がロマンチックになったうえ、オーシャンらを追うユーロポール(ヨーロッパ警察機構)の捜査官と、ブラピ演じるラスティーのロマンスも進行。マット・デイモンのコミカルな存在感は、さらに際立ち、ジュリア・ロバーツの思わぬ活躍(観てのお楽しみ!)など笑える要素も倍増された。問題は肝心の秘宝強奪で、オチが分かっても、しっくりこないのが残念。ただ、そのマイナスを差し引いても、俳優たちの、演技とは思えない掛け合いに引き込まれるのは確かで、これはオールスター映画の醍醐味だろう。ソダーバーグ監督が、さり気なく挿入するこだわりの映像も見逃さないでほしい。(斉藤博昭)