途中での見込み通り、長期連載になったRAINBOWおすすめ度
★★★★★
安部譲二のホームページを読むと、練習が始まる前から練習者とどのくらい連載できるかをかなり心配していたことがわかる。
安部は、柿崎正純と組めたことが大きい、という。
絵の担当の柿崎正純は20代、安部譲二は古希(70)になった。
編集者に言わせると「ギネスブック並の年齢の差」のコンビが渾身の力で書き続ける。
安部の要請もあって昭和30年代、40年代の勉強をした柿崎は、安部が「いまやその時代のオーソリティ」と絶賛するようになった。
それだけ「アツイ」この物語が、柿崎の画で一段と魅力のあるものになっている。
柿崎の画は1巻からうまいのだが、11巻あたりから更に上手くなっている。
「昭和30年----ぼくらは今のアフガンの子と同じように貧しかった」と昭和18年生まれの安部が言う時代に
強い絆をもって生きる主人公達は、柿崎の心を打ち、
柿崎から安部に回されてくる原稿は、ときに涙でボコボコになってたりするらしい。
安部の迫力と愛情に満ちた原作と、この柿崎の画のコンビネーションは強烈だ。
どちらがなくても、ヒット作にはならなかっただろう。
これは年齢に関係なく読まれるだろう。平成17年の小学館漫画賞に輝いたのもうなずける。
物語が終わるまで、読み続けたいと思わせる魅力がある。
外人詐欺グループ編佳境
おすすめ度 ★★★★☆
渋く迫力のある画力に圧倒されながら物語の行く末が気になる、
そして人の弱さを秀逸に表現しているこの漫画は、
それ故に本当の強さというものを教えてくれます。
若干ドラマチックすぎるかなという場面もありますが、現実味が勝っていて気になる程でもないと思います。
リアルな漫画を求めている方にはお薦めです。