衣裳術
映画の衣裳を作っている人をあなたは意識したことがありますか?
トップスタイリスト、衣裳デザイナーとして数々の衣裳を手掛けてきた北村道子さん。
一番新しいものだと「スキヤキ・ウエスタン・ジャンゴ」の衣裳を手がけたのが北村さんです。他にも「メゾン・ド・ヒミコ」や「アカルイミライ」など二十本以上を手掛けています。
この本の前半は北村さんによる衣裳の写真が収録されており、作品集を見るような感覚で彼女の手掛けてきた映画衣裳がたどれます。写真は高柳悟氏によるもので、つい見入ってしまうような美しさ。
浅野忠信、オダギリジョー、伊勢谷友介、松田龍平を始めとするそうそうたる面子が登場します。
役者達が身にまとっているのはあくまで衣裳であり、ときに奇抜であったりするのだけれども、着せられている感が一切ないな、と思いました。
特に私は岡元夕紀子さんの着物姿にうっとりとしました。
写真だけでもかなり満足でしたが、後半のロングインタビューが何しろ濃いです。彼女の服に対する思い、衣裳術はもちろんのこと、生き方や思考に触れられます。
北村道子の肩書きはスタイリスト、衣裳デザイナーだけれども、北村道子という人自身は、同時にクリエイターであり、アーティストであると感じました。
北村さんの世界が詰まった上品で豪華な本です。
今まで北村道子さんの存在を知らなかった人にも楽しんでいただける内容です。
臨床検査データブック 2009-2010
先輩の薦めで買いました。
見出しが整理されていて読みやすく、使いやすい本です。特に「異常値のでるメカニズム」という項目はとても役に立ちます。
この版から掲載されるようになったという「検査目的」という見出しも、何のための検査であるかがすぐに見て分かり便利です。
また、類書とも見比べたのですが、情報量が多く内容も充実しており、とてもお買い得だと思いました。これから有効に活用していきたいです。
とらドラ! キャラクターソングアルバム
総評
とらドラ!の醍醐味でもある揺れる恋心を、緻密とは言わないまでも世界観を少しも壊さず表現している歌詞に好感が持てます。 全体的にロックテイストな曲が多くかなりかっこ良く仕上がっています。
3は大河がメインボーカルです。ロック調のミドルテンポで、大河らしい、愛らしくも葛藤のある曲です。
6は実乃梨の曲で、一見テンションが上がるような明るい曲ですが、よく歌詞を聞くとそこにはとらドラの世界観があり深い曲です。
7は亜美の曲です。亜美の素直さや優しさ、切なさが聴こえてきます。この曲は一番オススメです。
9はアニメの文化祭で大河と亜美の歌った曲です。キレイな曲でまさにホーリーナイトにぴったりです。
11はオレンジの別アレンジバージョンです。 バンドサウンドになっていて、ピアノが入り、部分によっては切なさが増したように思います。この曲もかなりオススメです。私はこちらの方がオリジナルよりも好きでした。
このアルバムに入っている曲は全てオススメですが、特に3、4、6、7、9、11がオススメです。
深呼吸の必要 [DVD]
この作品は「ちゅらさん」の岡田恵和が企画「メトロに乗って」「天国の本屋〜恋火」の篠原哲雄が監督しているということだったので、それなりに期待して観た。そして、期待通りの作品だった。
この作品はその80%がさとうきびを刈るシーンと食事のシーンで構成されているが、その中で日常の自然なドラマが展開される。
きび刈り隊のメンバーの過去やきび刈り隊に参加することになった動機は、詳しくは説明されない(谷原章介と成宮寛貴は少し自分の過去を語るがそれはあくまで一部分)。何らかのストレスを持った人や社会に順応できない人たちが参加していることは展開からわかるが、その他は観る者の経験や現在おかれている状況からきび刈り隊のメンバーの過去や参加動機を想像してふくらまし、観る者が自ら出演者に個性を与えることになる。ある意味、観客参加型で観る者がきび刈り隊を疑似体験することになる。この効果が、きび刈り隊が仕事を終え、ひとりひとりが新たな一歩を踏み出す時の感情を観る者も共有し、日頃のストレスが癒された心地良い感覚に陥るのだと思う。そういうところが素晴らしい作品だ。
役者さんはみんな抑えた演技で自然な若者を演じているところが、この作品の特徴。特に長澤まさみはめずらしく言葉をほとんど発しない地味な役だったが存在感があり、彼女自身の行動が皆に与える影響の大きさがうまく活かされていた。
その他には金子さやかのわがままぶりも良かったが、香里奈はちょっと優等生すぎたか。
ともあれ、若手の役者さんたちの演技もなかなか冴えた久々の邦画の秀作だったと思う。
MY LITTLE LOVERのエンディングも最高だった。
『性的マッサージ』 [DVD]
『女将の肉体、部下の肉体、尼僧の肉体、娘の肉体』とあり、相変わらずの昭和風のエロチズムで良かったのですが、女将や尼僧はちょっと悶えすぎでした。
特に尼僧さんには恥じらい等を期待していたので…
熟れた女体をご所望の方にはお薦め。
という訳で★を1つ減らしたのは、恥じらいが部下さんしか無かったので。
最後にモザイクは薄めです。