ワン・フォー・ザ・ロード [VHS]
KINKSの名作ライヴビデオのDVD化。
アルバム「LOW BADGET」発表時のアメリカンツアーの模様を収録。
文句無しにかっこいいKINKSを見よ!!
プラス、この日本盤DVDには、クリップ集ビデオ、
「COME DANCING with the KINKS」(日本未発売)
収録のビデオクリップ五曲をボーナスとして収録!!
Kinks
デビューアルバムが名盤なのはよくあることだが、これはダントツ。シンブルを突き詰めるとスカスカになるどころか、いぶし銀の味わいを醸し出すことに気づかせてくれる。若干17歳のデイブが青くて性急な歌声を随所で聞かせてくれるのもいい。同じファーストでもビートルズに感じられるエレガンスがこっちは少し弱くても、デビッドワッツに憧れる少年達の気持ちを代弁してくれる佇まいを既に見せてくれているのが貴重だ。僕はこのアルバムを死ぬまで聴き続けるだろう、好きだといい続けるだろう。
ザ・キンクス―ひねくれ者たちの肖像
肝心のデイヴィス兄弟への取材がなく、他の関係者のインタビュー等から構成されているため内容的な深みには欠けるが、
この奇妙なバンドの実態がかいま見える好著。レイ・デイヴィス本人の書いた自伝的SF小説「X-RAY」と併せて読んでほしい。
レイという人は「ユー・リアリー・ガット・ミー」「サニー・アフタヌーン」等ロック史に残る数々の名曲を生み出し、
ロックンロール殿堂入りを果たした天才的ソングライターではあるが、
その神経過敏さと異常なまでのケチぶりとバンド内メンバーいじめという悪癖が暴露され、実にやっかいな人だというのがわかる。
こうした悪癖や病気ともいうべき弟・デイヴとの兄弟喧嘩がなかったら、ストーンズ並みに成功したのではないか?
読んでみて、そう思いたくなる部分もあるが、やはりレイには無理だったと思う。
彼はあまりに繊細すぎてミック・ジャガーのようなビジネスマンには決してなれない。
アンディ・パートリッジやエルヴィス・コステロといった米進出につまづく英国系ひねくれアーティストの元祖ともいうべき存在なのだ。