Brave (Bonus CD) (Spec)
イギリスのロック・バンド、マリリオンが1994年に発表したコンセプト・アルバム。柔らかい中に芯の強さを備えた2代目ヴォーカル:スティーヴ・ホガース加入後を「後期」と呼ぶのだが、これはその後期の代表作である。
イギリスの高速道路「M4」の橋の下で記憶を失い、錯乱した少女が発見された。この少女の情報を求めるラジオ放送を運転中に聞いたSteve Hogarth(vo)は、非常にショックを受けたと言う。「一体、今の社会で何が起きているのだろう?」そうしてこの実話を元に彼は詞を書き始めた…。初めは2、3曲のつもりだったそうだが、書いていくうちに、それはアルバム全体に及ぶ壮大な叙情詩となって行く。
「無味乾燥なTV、垂れ流しの化学物質、学校ではいつも型に押し込まれていた…そんな世の中に慣れなくては!」と歌う "Living with the Big Lie"、「家に連れ戻された時、泣いたかい? 逃亡者…仕方ないね」と歌う "Runaway"、徐々に自分を失って壊れていく主人公の叫びを「Tell me I'm mad!」という言葉に込めた12分の大作 "Goodbye to All That" など、現代的なタッチのメロディーと、絡み合う効果音の中、シリアスかつ悲痛な詞が駆けめぐる。
終盤、"The Great Escape" で逃避行のクライマックスを迎えたストーリーは、最後に "Made Again"(=生まれ変わる)で、ひとつの「救い」に到達する。アルバム中唯一の優しいナンバーであるこの "Made Again" のメロディーはとても美しく、主人公は朝の光の中で「希望」という新しい自分を見出すのだ。
現代社会を「音楽」で見事に表現しきった素晴らしい作品で、自分はこれを超すアルバムは出てこないのではないか? とさえ思っている。番組の主題歌や、CM音楽には全く使えないタイプの音楽であるが、これがヒットチャートのトップ10に食い込んでくる所に、イギリスのシーンの奥深さを感じる。
詞も、メロディーも、アレンジも、どこから聞いても素晴らしく、大作であるにも関わらず、無駄な展開が殆どない。ちょっと信じられないアルバムである。繊細で叙情的なメロディーが多数織り込まれている他、要所要所ではラウドに盛り上がり「ロック」のダイナミズムも楽しめる。是非多くの人に聴いて欲しいと思う。
Misplaced Childhood
1985年発表の本作は、このバンドの最高傑作であるとともに、プログレッシブロック史上に残る傑作だとおもうんすよね。
まあ、聞き所はコンパクトにしてポップながら、全編にわたって帯びる「暗い」叙情性。ボーカルのフィッシュの前衛的かつ個性的な歌い回しと、スティーブ・ロザリーの奏でる繊細なギタープレイ・トーンが聞き所だと思うんすよねー。この作品はタイトルにもある通り、フィッシュの自伝的内容をコンセプトとしたアルバムで、ドリームシアターの「シーンズ・フロム・ア・メモリー」にインスピレーションを与えたアルバムとしても有名。
お勧め曲はポップな'Akayleigh,'Blavender、大作指向の'G'H'Iかな?
ただ残念なのは、'Eでアルバム全体の流れを止めているような気もします。
Marbles on the Road [DVD] [Import]
「MARBLES」アルバムの完全再現ライブ。さらには、「BRAVE」アルバムからも2曲やるなど、盛りだくさんの内容。演奏技術は言うまでもなく、Vo.のパフォーマンスも、まるで演劇のようで、見ていて面白い。よって、DVDという媒体で発表したことは、大正解。その他、インタビュー、ビデオクリップ等、お腹いっぱいです。
Live From Loreley [VHS] [Import]
87年ドイツでのフィッシュ脱退前のライブ作品です
同名ビデオ&DVDのCD盤です。
内容に関して演奏はいつもながら素晴らしいものですが
音質がダメです。デジリマとありますが元々の音源がチープな為、
音圧およびスペース感の向上はありません。
また前述のビデオ&DVDに4曲(White Russian,Fugazi,
Garden Party,Market Square Heroes)がプラスされています。
Fugaziが追加されたことによりのでそれまでのベスト盤的な
ライブ作品となりました。