Snow Country (Vintage International)
“The train came out of the long tunnel into the snow country.” This opening sentence is perhaps the most famous of all works of Japanese literature. Shimamura, a passenger on the train, revisits the hot spring in the mountains after six months, where Komako, a country geisha, awaits him. She comes to his room at the inn and spends a lot of time there, almost always heavily drunk. Though he is much attracted to Komako, he seems incapable of loving her. When he blurts out, "You’re a good woman,” she realizes that she has been used. Inevitably, the time comes for him to leave her. This is a moving portrayal of a charming hot spring geisha.
古都 [DVD]
物語は、原作とほぼ同じです。成島東一郎による撮影が、綺麗な京の街を見事に映像化しています。公開年度が1963年。当時だからこそ“古都”の雰囲気が出せたのでしょう。京の街の景観は、80から90年代に見事に損なわれてしまいました。主演の岩下志麻は、上品でとても綺麗。作品世界に見事にマッチしています。「捨て子の方が、恵まれた人生を歩む」人生の皮肉な巡り合わせ。武満徹による音楽が、暗い影を落している作品世界の雰囲気を醸成しています。
なお、特典映像(シネマ紀行)として作品の舞台となった京の街を、女優森口瑤子が尋ねるというものがあります。撮影秘話を舞台となった呉服屋、料理屋などの主人にインタービューを交えて語られます。しかし、作り手の製作秘話がありません。せめて岩下志麻のインタビューぐらいは収録して欲しかったです。
NHK映像ファイル 「あの人に会いたい」DVD-BOX
様々な逆境にも負けず、ただひたすら自分の信念、夢に向かって純粋に突き進んできた偉人達の生の映像、声に触れられる素晴らしいDVDです。
皆さん活躍の分野は違っていても、誰もが根底に”本当にこれが好きだ”という強い信念を持ち、時には揺らぎながらも自分を励ましながら困難に打ち勝って行く人間像が素晴らしく描かれています。
戦後の高度成長、バブルが終わり、現在の日本は未来が見えないまさに迷走状態です。
それでもひとつの”国”としてこれからも国際社会で生き残って行く為には、資源のない私達は”人”で勝負するしかありません。
司馬遼太郎さんのコメントでも出てきますが、”素直で賢い自己を持った若者”に頑張ってもらうほかないのです。
このDVDを観て一人でも多くの若者が触発され、未来大いに世界で活躍してもらいたいものです。
森に眠る魚 (双葉文庫)
重いなぁ、
暗いなぁ、が読後に出てきた最初の言葉。
幼稚園、小学校、
お受験にかかわる
お母さん5人を中心に
話は展開されていきます。
過食症、
依存癖、
強迫観念症など
現代の荒波に揉まれて
生きていくうえでは避けて通れない心身症の数々。
自分の子供が
合格でも、不合格でも
そこに幸せは待っておらず、あるのは、
人生はまだ続いていくという現実だけ。
良書ですが、
精神的にやられますね。ご注意を。
伊豆の踊子 (新潮文庫)
収録されている話の中で、伊豆の踊り子以外は毛色が合わなかったので断念。伊豆の踊り子は、孤児根性で固まった主人公の心が、温かな人々との触れ合いを通じて溶解していく様は確かに感じいるものがあった。踊り子の処女性・主人公の傲慢など上記のテーマにつながる描写も素晴らしいと思う。