記録としての価値はもちろん映画の出来自体も素晴らしい。 おすすめ度 ★★★★★
リストンとの初戦・再戦、フォアマン戦「キンシャサの闘い」までを描くドキュメンタリー。映像クリエーター高城剛氏も絶賛の作品ですが、他のアリ・ドキュメンタリー「チャンピオンへの道」「かけがえのない日々」あたりと比べても当時の「熱狂」が圧倒的なパワーで伝わってくる作品はコレ。版権の関係と思われますが他のドキュメンタリー作品同様、ファイト・シーンは静止画のみとなりますのでファイトシーンをご覧になりたい方はアマゾンで米版VHSをおさがしください。
概要
ボクシング界のスーパースター、モハメド・アリを、著名な写真家ウィリアム・クラインが、約10年にわたって追ったドキュメンタリー。世界チャンピオンとなった1964年から、74年の“キンシャサの奇跡”─対フォアマン戦に至るまでを、アリ個人はもとより、彼にまつわる“現象”も含めて克明に記録している。 クラインは、ブレやボケなどを意識的に用いた手法で写真表現の世界に革命を起こしたことで知られており、現在も多くの写真家や映像作家が彼の影響下にあると言える存在。そんなクラインならではの、ラフでいて“決まっている”構図や、奔放にカット&エディットされた映像がとにかくカッコイイ。30年以上前の作品とは思えないほどのスリリングさなのだ。 常にファイターであり続けたアリも、被写体として魅力的。見応えある秀作。(安川正吾)
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