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甲子園が割れた日―松井秀喜5連続敬遠の真実

中村 計
おすすめ度:★★★★★
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あの時いちばん暑い夏
おすすめ度 ★★★★☆

自らを「僕」呼ばわりし、挫折した己の球歴を臆面も無く「松井敬遠事件」と重ね合わせてみたり、その他著者の余計な主観や自意識が所々に顔を出す等、35歳の若さとはいえ、その拙さに「またこの手合いか」とゲンナリさせられるのだが、そういう鬱陶しさも序盤まで。読み進むに従って、松井本人、両校の監督、チームメイト、彼らを取り巻く数多の関係者達の証言によって解明されていく「5敬遠」の事実を越えた真相。その内実に興味が尽きないが、それ以上に「事件」を通じて浮き彫りにされる、人の数だけそれぞれが持つ野球への想い。そして勝負の厳しさ、苛烈さである。それらが凝縮されたような熱量が真夏の甲子園のグラウンドで、陽炎のように立ち昇り渦を巻くかのようだ。まさしく野球はドラマである。 とりわけ明徳・馬淵、星凌・山下両監督の互いの野球観は違えど、底無しとも言えるその情熱。恥ずかしながらスポーツ経験が殆ど無い自分が読んでも、思わず胸を熱くさせられた。 些かきびしい見方を許して頂ければ、同じ群像劇という手法を得意とする後藤正治の足下にも及ばないかもしれない。しかしこれはこれでまずまずの好スポーツノンフィクションと評価するにやぶさかではないだろう。



高校野球における「勝者」とは?
おすすめ度 ★★★★★

敬遠は、野球における一つの作戦である。打たれる確率の高い打者を避ける代わりに、無条件で塁を与えるというリスクを犯して次打者との勝負に賭ける。ルール違反でもなく卑怯な行為でもない。ただ1992年8月16日、甲子園で星稜高・松井秀喜が5打席連続で敬遠された時、一般の野球ファンは勿論のこと、マスコミ、評論家、更には時の高野連の会長までが、明徳高が採ったこの“戦術”を非難した。ご多分に洩れず元野球少年だった私も、「ピッチャーは勝負したかっただろうな」と、勝利最優先主義の権化と映った馬淵監督に怒りを覚えた。
本書の取材も、そんなありふれた明徳ナインへの同情から始まっている。そして最後まで読み切った読者は、あの“事件”に関わった人々の心理と意志が、実は全く別次元の高みにあったことを知り、高校野球において勝利とは何なのか?そして野球というスポーツにおいて“勝者”とは誰なのか?というテーマの奥深さを突きつけられることになる。



真実を見極めるために・・・
おすすめ度 ★★★★★

松井伝説のはじまり、と記憶されるころになる’92年のあの日。全打席敬遠はいくら何でもやりすぎで前にランナーがいないときくらい勝負してもよかったのでは・・とか戦略そのものの是非論と「教育の一環」としての高校野球において適切だったのかという根本論がないまぜになり、立場によって捉え方が大きく異なるこの事件・・。著者がいうように、15年という時を経たからこそ可能だったと言える迫真のスポーツノンフィクションです。「主役」である星陵・松井、明徳監督の馬渕は言うに及ばす、9回星陵3番で3ベースを放った山口、そして5番・月岩・・。「打っていたら人生が変わっていた」のか?明徳の捕手は当時報道されたように本当に「甲子園なんか来なければよかった」と言ったのか?勝つことに徹底した馬渕に対し、試合後、「勝負して欲しかった」と語った星陵・山口監督はプロ失格なのか?様々な疑問のピースが著者の丹念なインタビューに紡がれ最後に大きな「絵」が浮かび上がる。単純な二元論でなく、「真実」を見極めようと事象を掘り下げた著者の努力(執念?)に敬意を表します。



高校野球とはいったいなんなのか
おすすめ度 ★★★★★

事がおこってからの年数とその性質、特待生問題で揺れるこのタイミングを考えるとだいたいの落としどころは読む前からこの辺かなと想像はつく。

がそれに至るプロセスが非常に興味深い、筆者はさすが俺ならばかける!
と思い立っただけの事はあると感心。
自分の足で裏をとり客観的な視点から当事者たちの声をもとにあの試合を再現している。

僕たちギャラリーにとってあの試合は既に遠く過去の物となっているが(実際書店でこの本を見たときもなんで今更という感じだった)
しかし、あれだけ騒ぎたてられた当事者たちはいったいどうなったのか
無責任に騒ぎ立てた僕たちはそれを知るべきなのではないだろうか

それにしても最後に出てくる某新聞社の方は頂けない、裏も取らずに自分の感情で記事を書き上げたようだ
きちんと事実を伝えようとする記者もいれば、自分の考えを新聞という媒体をつかって一方的に伝えようとする記者もいる
僕たち読み手もその様々な側面から記事を読み解くようにしなければいけないなと痛感



高校野球観が変わった!
おすすめ度 ★★★★★

松井秀喜の5連続敬遠の当事者たちを、ニューヨークで松井に、高知で馬渕に、石川で山下に、さらに両チームのメンバーを取材し、
それぞれの立場、考え方から、あの試合を振り返るノンフィクションもの。
「俺ならわかってやれる。10年後、彼らに会いに行こう」(プロローグ)と天命を受けた
著者の粘り強い取材と筆力で、あの5敬遠が鮮やかによみがえる。
この夏、お勧めの一冊。

私はこれを読んで、高校野球観が変わった。


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