渋い!おすすめ度
★★★☆☆
一人娘の死を知らされた初老の男が、真相を知るために英国からロスアンゼルスに乗り込む。
主人公(テレンス・スタンプ)は「ムショがえりだけ」あって、ロスの犯罪組織相手の立ち回りも手慣れたもの。恐喝の手口など、どちらが悪役かと思うほどのでき。とても初老の男とは思えない素早い行動、スリル満点の展開。
映画のストーリーそのものは決して突出したものではない。この映画の「売り」は主人公の渋さである。
真相を知った主人公は、結局悪役には引き金を引かずにアメリカを立ち去る。
それにしても、悪役があの有名人だったとは・・・
時間軸をずらした演出、度々現れるテレンス・スタンプのアップも独特の雰囲気をこの作品に与えている。
配役の選択等も含め、60年代以降のアメリカ映画ファンなら満足すると思う。
ソーダーバーグ いい仕事してますおすすめ度
★★★★☆
ソーダーバーグらしい、演出とカメラワークではじまり、ソーダーバーグらしい展開を見せるが、途中から徐々に普通のアクション映画のようになっていき、展開も凡庸になる。と、思ったら、最後のピーターフォンダ(これが適役!)とのシーンで、伏線がつながり、ラストでは、「こころが動かされる」。やられた〜という感じだ。お勧めです。
センスの良さで勝負の作品おすすめ度
★★★★☆
テレンス・スタンプ、ピーター・フォンダの渋さが光る。
内容はシンプルだがソダーバーグ監督の演出が見事に冴え渡り、見事な出来。
ソダーバーグの世界おすすめ度
★★★★☆
監督ソダーバーグの作品が好きな人なら、間違いなく楽しめる作品だ。「セックスと嘘とビデオテープ」から「ソラリス」まで、彼が作り出している独特の雰囲気を十二分に味わうことのできる映画だ。
時間軸を少し、あるいは大幅にずらして映し出す編集は見事で、観終わってみれば至極単純な物語であることが分かるのだが、物語に深みを与えることに成功している。
出演しているすべての役者が、すばらしい演技をしており、それだけでも十分堪能できる作品だ。
概要
9年間の刑務所生活を終えて出所した初老の男ウィルソンは、そこで娘の事故死を知らせる封書を受け取った。娘の死に疑問を抱いた彼は、封書の差出人の住所であるロサンゼルスへと赴くのだが…。
『トラフィック』 『エリン・ブロコビッチ』などで知られるスティーヴン・ソダーバーグ監督が、テレンス・スタンプという1960年代を代表するカリスマ・スターを主演に起用して贈る、まさに60年代へのオマージュをこめたロマンティックかつスタイリッシュなミステリー映画。
彼の65年度の主演映画『夜空に星のあるように』(ケン・ローチ監督のデビュー作)の映像と音楽が、主人公自身の過去の記憶として織り込まれていくのもユニークだ。また事件の鍵を握る音楽プロモーター役にピーター・フォンダが扮しているほか、バリー・ニューマンなどアメリカン・ニュー・シネマを彷彿とさせる面々が登場してくるのもうれしい。(的田也寸志)