こんなオヤジになりたい。おすすめ度
★★★★☆
いわゆるアメリカン・ニューシネマで活躍したT・スタンプの復讐劇。
と言っても私はそんな彼の過去を知るべくもなく、
「プリシラ」で演じた、悲哀度全開の熟年ドラッグクイーン役が忘れられなく、今回取り寄せて観てみた次第です。
まぁ、ストーリーとしては特にヒネリもなく淡々と進んでいきますが、
何と言ってもスタンプの立ち居振る舞いがカッコ良い!渋い!
スタイリッシュ・オヤジここに極まれり、という感じです。
個人的にはフォンダの邸宅で彼と初めて目を合わせた時の
スタンプの表情が忘れられない。
内に秘めた復讐心と悲哀とが織り成す横顔...。
一見の価値ありです。気概のあるオヤジを目指す全ての人々に(笑)
これはこれですごくいい映画なんだな
おすすめ度 ★★★★☆
「Matrix」や「Swordfish」みたいに仰け反ったり、スクリーンを凝視しながら見る映画はそれはそれで楽しいのだけれど、こうゆう渋い映画もまたいいんだな。70年代にはこういう落ち着いた感じで、ゆったりと話の展開するいい映画がいっぱいあったのさ。ジーン・ハックマン何かが刑事とか探偵役で出てたやつ。金曜日や土曜日の夜にぜんぜん期待しないでテレビをつけて、深夜映画でこんなのやってたら幸せな気分だと思うけど。
概要
9年間の刑務所生活を終えて出所した初老の男ウィルソンは、そこで娘の事故死を知らせる封書を受け取った。娘の死に疑問を抱いた彼は、封書の差出人の住所であるロサンゼルスへと赴くのだが…。
『トラフィック』 『エリン・ブロコビッチ』などで知られるスティーヴン・ソダーバーグ監督が、テレンス・スタンプという1960年代を代表するカリスマ・スターを主演に起用して贈る、まさに60年代へのオマージュをこめたロマンティックかつスタイリッシュなミステリー映画。
彼の65年度の主演映画『夜空に星のあるように』(ケン・ローチ監督のデビュー作)の映像と音楽が、主人公自身の過去の記憶として織り込まれていくのもユニークだ。また事件の鍵を握る音楽プロモーター役にピーター・フォンダが扮しているほか、バリー・ニューマンなどアメリカン・ニュー・シネマを彷彿とさせる面々が登場してくるのもうれしい。(的田也寸志)