紅茶とハチミツとパンを用意して。ゆっくりとした気分で聴いていたい最高のアレンジ。ヴァイオリンの音色と宮崎アニメ音楽世界の共演から生まれるこの癒しの空間が収録された本CDは素敵な心の休憩所である。
オリジナルに忠実な爽やかな作品おすすめ度
★★★★★
スタジオ・ジブリや宮崎作品のアレンジ・アルバムはすでに数多く発表されていますが、残念ながら質の悪いものも少なくありません。しかし、この作品は、演奏する方によってこうも曲の深みが異なってくるのか、と感じさせる良作になっています。
基本的に楽器を変えるほかはオリジナルに忠実なアレンジ。奇をてらってオリジナルの世界観を壊すことなく、とても丁寧に演奏しています。もちろん、オリジナルを尊重し過ぎると、単なるカバーになってしまうわけですが、高嶋さんの澄んだ弦の響きは、単調さを打ち消して、オリジナルをよく昇華していると思います。
聞き馴染んだスタンダードナンバーを取り上げつつ、サントラを何度も聞いているひとなら思わずにやりとしてしまうような曲もあり、曲目も良好です。特に、「耳をすませば」のメドレーは、とても素敵な作品だったのにそれほどの評価を受けていない、野見祐二さんによるサントラからのナンバー。また、「魔女の宅急便」や「紅の豚」からの小品も、心を優しくしてくれる爽やかな曲です。
懐かしき日々…
おすすめ度 ★★★★★
今でも語り継がれる、まさに「不朽の名作」と言える宮崎アニメの数々。スタジオジブリの名曲がヴァイオリンの音に乗ってよみがえります。中でも、「魔女の宅急便」からの3曲は、本当に映画の通りでこれを聴くと心が和みます。このアルバム1枚でスタジオジブリの名作を懐かしむと同時に、高嶋ちさ子のヴァイオリンの魅力とその良さに、思わず惹かれてしまう様な作品です。