挿絵を楽しみながら、さくっと読める、かわいい本。おすすめ度
★★★☆☆
「雪のひとひら」(主人公)は、あるとき空で生まれ、地上に降り立ちます。
地上には、冒険、出会い、別れなど、さまざまな経験が待っていました。
しかし、いつしか旅にも終りが来て、最後にまた、空へ戻っていきます。
つまり、この本は、人の一生を「雪のひとひら」に例えて、「人はなぜ旅をするのか」をやさしく表現している本です。
エピソードごとに入っている挿絵によって、美しい「雪のひとひら」の一生を、
より想像しながら、穏やかな気持ちで読むことができます。
ただ、もしかすると、訳が少し古いことが気になる方がいるかもしれません。
また、「雪のひとひら」は、エピソードごとに「自分をおつくりになった方」と対話し、
西洋の神の存在が見え隠れするので、そういったコンセプトがお好みに合わない方はいるかもしれません。
well doneおすすめ度
★★★★☆
1975年に発行され、いまだに愛され続けている作品です。
「雪のひとひら」の誕生から、「雨のしずく」との出会い。そして死までをファンタジー風に表した作品です。
内容も短いながらも深く考えさせられました。
実に淡々と進んでいく話は、現実の女性の人生と重なり、人の儚さを端的に示しているようです。
我々の過ごしている日々は流れる水のようであります。
自分は止まる気でいても、周りと共に自然と流されていきます。
その途中に、あなたの近くにはきっと大切な人がいるでしょう。
その喜びと悲しみを再認識させられるはず。
疲れた大人の女性にお薦めします。
Well doneおすすめ度
★★★★☆
"大切な事"をキレイに簡単に書いた小説ですね。
短い文章からたくさんの教訓を学ぶことのできる本書は、
とても素晴らしいと思いました。
また、言葉の言い回しもキレイで好きです。
軽い作品かと思いきや
おすすめ度 ★★★★☆
メルヘンチックな話かなと思い読んでみて呆然,そんなノリではなかった.人間の女性の生涯を雪のひとひら(あるいは水滴)に擬人化して描かれる物語は,ファンタジーの形式を取ってはいるものの軽さは微塵も感じられない.結婚,夫との死別,子供達の独立そして死.擬人化したことでそれらが並の「人間の営みが描かれる」物語より遥かに真摯に伝わってきた.
この本は決して子供だましの本などではない.