ワン・サイズ・フィッツ・オール
ピンキーズと言うよりも、アンディのアルバムである。
随所に、後々HELLOWEENでもお目見えするメロディを楽しめる。
#1、#3、#5、#10は特に、デリス色が強い楽曲。
先に挙げた#5も#10も非常に良く出来たバラッドで、
アンディのファンなら、聴かずにはいられまい。
個人的には、後者の方が特にお薦めである。
それに、#11のベースソロのメロディも、非常に美しい。
ちなみにこのアルバムでは、アンディ本人もギターを弾いている。
HELLOWEENのヴァイキーも目を付けた一枚。
あなたはこれを、聴かずにいれますか?
PINK CREAM69
アンディ・デリス(現Helloween)率いるPINK CREAM 69の
デビューアルバム。ドイツ人のアンディをはじめ、ギリシア
人、アメリカ人などを含む、多国籍バンドです。
音楽性は、ヴァン・ヘイレンやエクストリームを思わせる、
軽妙で切れの良いギターに、QUEENのような重めのドラムが
不思議なマッチング。そこに、アンディの物悲しいメロディ
が乗るという、唯一無二のサウンドで、やはり多国籍バンド
らしさを感じます。
特筆すべきは、やはり日本人好みのマイナーでドラマティッ
クなメロディラインでしょう。歌謡曲的というより、アンディ
の広い声域もあって、オペラ的な味わいがあります。
個人的に気に入っているのは、10~12の怒濤のマイナー系
美旋律の3連発。テンポこそ遅いですが、緊張感のある展開と
アンディの絶唱に、果てしなく意識が高揚していきます。
そしてノスタルジックな13で癒され、最後のレゲエで現実に
かえり、ホッと一息をつく。聴き終えたあとに、大きな充実感
を得られるアルバムです。
Pink Cream 69
PINK CREAM 69といえば、ドイツのmusician's musician(ミュージシャンから高い支持を得ているバンド)として有名だった。
当時ドイツといえば、メロディックスピードメタル全盛期だったが、彼らの音楽は本当にオーソドックスなハードロック。各曲にもうけられた「フック」は本当に絶妙でアンディのボーカルをうまく活かしており、すばらしい。歌詞もいい感じで、玄人受けしていたのもうなずける。