酔拳 レジェンド・オブ・カンフー [DVD]
ジェット・リーの後輩で、格闘超人養成所出身の趙文卓の久々の新作
DVDにはなっていませんが、ワンス・アポン・ア・タイム・イン・チャイナの4,5
でウォンフォイホンを正式に引き継いでる、格闘超人
ユエン・ウーピン監督で、ミシェールキング、ジェイ・チョウ、リューチャーフィと
外しようのない陣営
霍元甲あたりから始まり葉門、葉門2と実在格闘家の映画がつづくなかの堂々リリース
酔拳の創始者スー・サン 蘇乞兒(蘇化子)
ジャッキー酔拳でお馴染みの赤鼻の師匠の若かりし頃の物語
でもほんとにいたかは謎
一応 水滸伝の花和尚・魯智深が酔拳を創始して、蘇乞兒が酔八仙拳として完成させた
という話にはなっています
前半と後半で大きく話が変化して、後半やや失速感はありますが、十分おもしろい映画です
前半の宿敵が、往年のカンフー映画の敵役のように、かなり無茶な強さを会得している怪人
後半は、中国の武術を馬鹿にするロシアの猛者
五毒邪拳と字面を読んだだけで悪の拳法とわかる明快さはすばらしいです
グリーン・デスティニー [Blu-ray]
新宿の映画館で公開時に鑑賞し、CDジャケットサイズのケースに入ったDVDも発売直後に購入、そして Blu-ray を今回購入して数度目の鑑賞。美しい映像やヨーヨー・マの印象的な音楽は Blu-ray ならでは。第73回アカデミー賞で4部門を受賞した傑作だが、10年経って見てみても細部まで丁寧に作られた作品である。
改めて見てみると、監督のアン・リーが出演者たちの魅力を十分に理解しており、それぞれが活かされていることがよく分かる。アクションが得意ではないチョウ・ユンファにはスピード感のある激しいアクションではなく、貫禄あふれる大きなアクションを用意し、対照的にアクションの得意なミシェル・ヨーにはあらゆる武具を持たせて見せ場を作り、「初恋の来た道」の翌年に参加したチャン・ツィイーには勝ち気ながらも可憐な笑顔がまだ残っている。特に「初恋の来た道」でチャン・ツィイーに惚れ込んだ私にとっては、ひさびさに再会した初々しいチャン・ツィイーだった。
また、アクション映画でありながら、ゆったりとしたリズムも特徴的。アクションになると一転してスピーディになるのだが、チョウ・ユンファやミシェル・ヨーらの会話のテンポから歩く速さに至るまで意識的にスピードを落として演出しており、それが作品全体に安定感と重厚感をもたらしている。有名な竹林でのワイヤーアクションの美しさも、のちのアクション映画に大きな影響を与えたが、いまだにこの作品を超えるものはないように思う。アン・リーのイメージをアクション監督のユエン・ウーピンが見事に実体化して見せたというところか。
それにしても、東洋思想が根底に流れるこの作品をアメリカ人が高く評価したのは驚きでもある。オープニングこそ西部劇のテイストであるが、あのラストで納得するのだろうか。
サンシャイン2057 [Blu-ray]
SFには違いないけれど、いわゆる「エイリアン」モノではなく、ソラリス、2001年〜、イベントホライズン等寄りです。
まず、キャスティングですが、もう少し年配者を配置してもよかったけれど、演技は過剰になりすぎず、どの役者も及第点です。ジャケット正面は真田広之ですが、未だにハリウッド流(厳密にはハリウッドじゃないけど)アジアンな扱いをされてしまいます(笑)
ポジティブ
'@イカロス(宇宙船)のデザインが秀逸で、見せ方も上手い!
'A宇宙船以外のシチュエーションは殆どないが、無駄に風呂敷を広げず、見せたい物が固定されていて観客を惹きつける力があった。
'Bこういった作品に多い、結論を観客任せにするだけでなく、最終的なケリをつけたのはエライ!ダニーボイル監督ということだけがこの作品でのネックだったので。
'Cオマージュは好みの差はあれど、SFファンには嬉しいことデス。
ネガティブ
'@イカロス1号のキャプテン。アレに関しては賛否両論があるかもしれませんが、あえてBは必要なかったのでは?賛の方が多いかもしれないけど。
'A宗教や哲学を無理に説かなくてもいいのに、つい説教臭くなるのはダニーらしさか。
'B役者は上手いといったけれど、カリスマ性がなく、何度も言うが、ミシェルを含め、もう少しアジアに敬意を払ってほしかった。全員どうしようもない扱いで。
私は個人的にイベントホライズンがイヤだったので、この作品に関しては、それほど嫌悪感もなく観れました。アクション性も少なからずあります。万人向けではありませんが。