Mac OS X Internals: A Systems Approach
まだ出たばかりですが、MacOS X を深く知るには、必須の一冊となるでしょう。
非常に広範囲にかつ深く書かれています。少し説明が多いかなと感じる部分もあるものの(たとえば、Hyper Transportが何か、といったハードウェアよりの話も、非常にさらっとですが書いてある)、最低限理解するのに必要な範囲+丁度いい程度余計に書いてあるので、深く理解できるでしょう。
もう一つ特筆すべきなのは、いろいろなプログラム例が乗っている点でしょう。一番極端な例を示すと、OpenFirmwareのプログラム例で、グラフィカルなハノイの塔のプログラム例と、Scheduler tick の値を dd 使って kernel から読むスクリプトが乗っていることを上げてみます。
BSD系の悪魔本に近い非常にハードな本なのですが、扱う範囲をアプリケーションレイアまで広げた上で、より平易にすることに成功していると思います。
翻訳版が出ることが待たれますが、多少難しい単語はちりばめられてはいますが、非常に平易な文章で書かれているので、英語が苦手でもそれほど読むのは難しくないでしょう。
非常に厚い(1600page以上)ハードカバーの本で、非常に高価ではありますが、内容に値する本です。