ハリー・ポッターと死の秘宝 上下巻set (携帯版) (ハリー・ポッターシリーズ)
シリーズ作品のシメとしてみた場合、伏線の数々を次々に着地させていく物語終盤は迫力があって、十分楽しめた。世界的ベストセラーの終幕として、どうにか面目を保ったものと言えると思う。
ただし単独作品としてみた場合、前半が異常にタルい。あとご都合主義が過ぎる。イギリス中を「姿現し」で転々としているのに、他の逃亡者に偶然出食わして絶妙のうわさ話を盗み聞き(笑)……あり得ない。描写が異常に冗長な部分があるかと思えば、逆にここはという部分が端折りすぎだったりも気になった。
それから翻訳がここに来ていっそう気になる。訳者は幅広い年齢層に受け入れられてこそ名作みたいなことを後書きに書いているが、シリーズ終盤が子どもの受け入れられたとはとうてい思えない。用語は難解だし、読みづらいし……。「旅籠」とか変な訳語も相変わらず。あと日本語として成り立っていない部分も多くて、意味不明で興ざめすることすらある。訳者が翻訳の苦労を後書きでとくとくと述べているのは全く笑止千万……というか腹立たしいと言ってもよい。
Harry Potter & The Deathly Hallows-Part 2
日本版サントラレビューでは書き切れなかったので、こちらに追記します。
以下のスコアはサントラには収録されていません。
◎お気に入りのサントラ未収録スコア
・秘密の通路でホグワーツに戻った時のハリーのテーマ
⇒(6)「ネビル」の続き
他にも結構、ハリーのテーマが使われていました。サントラ収録されているのは一部のみ。
・「秘密の部屋」でロンとハーマイオニーがバジリスクの牙で分霊箱を破壊した後、2人のキスシーンのスコア
⇒(11)「秘密の部屋で」の続き
このスコアは特に気に入っています。
・19年後の前半シーンで、第1作目(18)「ホグワーツを離れる」新録音?で一部追加されたスコア
⇒19年後のスコアは、まるまるジョン・ウィリアムズ作曲スコアなので、サントラ収録は完全無視か?
<私のハリポタシリーズ・サントラのベスト5>
【作品別サントラ・ベスト5】
1位 賢者の石 ジョン・ウィリアムズ
2位 死の秘宝part2 アレクサンドル・デプラ
3位 炎のゴブレット パトリック・ドイル
4位 アズカバンの囚人 ジョン・ウィリアムズ
5位 秘密の部屋 ジョン・ウィリアムズ
ちなみに、「炎のゴブレット」以外はサントラ・レビューを公開していますので、そちらを参照して下さい。
上位5位以外は、映画観てスコアに魅力を感じなかったので、サントラ持っていません。
Amazon等で試聴はしましたが。
【お気に入りのスコア・ベスト5】
1位「クィディッチ・マッチ」/ 「ヘドウィグのテーマ 」【賢者の石(11曲目/19曲目)】
⇒「クィディッチ・マッチ」はボリューム満載の超豪華トラック
⇒「ヘドウィグのテーマ 」はエンドロールのスコア
2位「ホグワーツを離れる 」【賢者の石(18曲目)】
⇒1作・2作・最終7作の最終シーンを飾る定番スコア。
3位「ヴォルデモートの最後」【死の秘宝part2(24曲目)】
⇒やはり、このシーンが一番観たかった!!
4位「冬のハリー」【炎のゴブレット(12曲目)】
⇒これぞ、隠れた名曲。本当は1位にしたい位のお気に入り。
5位「不死鳥フォークス」【秘密の部屋(2曲目)】
⇒「秘密の部屋」のメインテーマ。
1位(ヘドウィグのテーマ)&2位は「死の秘宝part2」にて見事復活。大感激!!
ハリー・ポッターと謎のプリンス ハリー・ポッターシリーズ第六巻 上下巻2冊セット (6)
前巻とは違い、話がテンポ良く進んだので一気に読めてしまった。
謎のプリンスに関しては出た時点で予測はついてしまったが、
ハリーやロンを助ける教科書のプリンスと、実際のプリンスのギャップになぜか悲しくなってしまった。
話が進むにつれ謎が、解かれるよりも逆に大きくなっていき、一巻や二巻のほのぼのファンタジーとは全く異なるものとなっている。
目の前で大切な人が傷付き、そして死んでいくのを、16歳の若さには多すぎるほど見てきたハリーが最後に下した決断には、これまでこのシリーズを読み進めてきた人にはグッとくるはず。
最後にこの物語の核となり、ハリーを支え続けてきた人の死がある。
シリウス同様、色々な要素から「もしかして生きてるんじゃ?」と思わされるが、もし最終巻が出た時に「やっぱり死んでいた」ことになれば、あまりにも悲しすぎるので期待を持ちたくないのが本音。
それほどどっぷりはまって読んでしまった。
最終巻が待ち遠しいが、あと一つでこの物語が完結してしまうのも本当に寂しい。
Harry Potter and the Deathly Hallows (Harry Potter 7)(US)
夢中で、でも最後だったから色々予想しながら以前よりもゆっくりと読みました、頭の中でこれまでを整理しつつ。
色々な噂が飛び交っていたので暫くはネットなどからも距離を置き(?)、決して結果を急いで知ろうとせずに、かみしめる様にして読んでよかったと思います。
最初本の厚さに改めてひるんだと同時に、わくわくする気持ちは今まで以上に抑えられませんでしたね。思っていたよりは頭に筋がすんなり入っていったと思います。
これだけのストーリーを考え出せる作者に改めて脱帽しました。皆の成長を追うことができ、新しい仲間も古くからの仲間も今ではみんな懐かしく振り返られます。自分もホグワーツで学んだような錯覚すら覚えました。
そして、あの方の秘めた愛に感動。こういう愛の持ち方もあるんだなと。これから映画などを見ても見方が変わるなあ。でも、考えてみたらいくつか少し思い当たることがあったかなぁなんて。
また、ダンブルドア先生も含めてハリーたち皆に教えられたことが色々あると思います。謎解きもすごく興味深いのですが、やはり家族、友達、仲間との愛や信頼関係などにいくつかの場面で感動させられました。ドビーとのことやルーピン先生とのやりとりも心に残りましたね。最終章はやや冗長かなとも思いましたが何回も読んでいるうちにこれはこれで良いのかもと思えてきましたね。子供の名前にはちょっと泣きそうになりました。最後まで読んで思ったのは、形が無くとも継がれていく大事なものがあることに気づく、そこがヴォルデモートとの違いなのだと。今度最終巻から逆に読んでみようかな・・・
ハリー・ポッターと死の秘宝 PART2
正に最終章に相応しい楽曲集です。スネイプを主題とした曲が幾つか収録されており、またそれを最初から最後まで、基調としています!映画を観ると、非常に印象深い1曲目から作品世界に浸れます。この作品においてスネイプの記憶は、物語の重要な要素の一つです。と、同時にもう一つの見せ場でもあると思います。儚く物悲しくそれでいて優美な旋律が、スネイプの心情と重なり、物語の核心へと誘います。