ウエディング・ベル
前作「年下の男の子」が気に入り、後続のこちらの商品も購入しました。
前作ほどではありませんが、面白かったです。
この書き方の感じだと、まだ次があるのかな・・・?
後続作品があるのなら、読んでみたいです。
1995年のスモーク・オン・ザ・ウォーター (双葉文庫)
●「……ロックンローラーな旦那だね」
●『だけど、泣いたあとにどうするか。それが私たちの何かを決めていく。』
・Black Night
・Strange Kindb of Woman
・Speed King
・Child in Time
・Highway Star
・Burn
●ありがちな登場人物に、筋書きに書いたようなドタバタ、予定調和的なエンディング。
テンポよく楽しく読めるが、ちょっと軽いかな、と。
青春スポーツ小説アンソロジー ぼくらが走りつづける理由(ポプラ文庫ピュアフル ん-1-14)
『青春スポーツ小説アンソロジー ぼくらが走りつづける理由』です。あの松岡修造氏が帯の推薦文を書いています。いずれの作品も読みやすいです。以下、個々の作品レビュー。
あさのあつこ×陸上。★★
これはさすがに短すぎで「だから何ですか?」という感じで物足りないストーリーでした。しかも陸上は全然関係ないですし。でも文体に作者らしさは出ていたと思います。
川島誠×サッカー。★★★★
この作品だけは他の収録作と違い、本格的(といっても高校部活レベルも含めますが)にスポーツをやっているわけではありません。あくまで草サッカーの試合。
語り手の出し方など、構成も工夫されています。ちゃんとしたサッカーではないけど、一筋縄ではいかないのは最初から分かり切っていましたし、単純に楽しめました。
川西蘭×自転車ロードレース。★★★★
収録作の中でも人気が高そうです。確かにラストの自転車レースはとても格好良かったです。これは感動ものでした。
ただ作品全体としては微妙。きれいにまとまりすぎていて、ほぼ全て先の展開が読めてしまいましたし、香織エピは自転車エピと乖離していて不要に思いました。二つのエピを短い中に詰め込んでいるので設定過多。と思ったら、本作品はスピンオフらしい。本編を既読の人ならば楽しめるのでしょうけど……
須藤靖貴×アイスホッケー。★★★★★
本巻収録作の中では末席扱いですが、これが明らかに白眉でしょう。
扱っている題材がアイスホッケー。陸上とかサッカーとかフィギュアスケートなどと比べると、読者には馴染みが薄いです。実際体験した人も限られるでしょうし、ちゃんと観戦をした人も限られるはずです。
にもかかわらず、素人にも分かりやすく、それでいてアイスホッケーならではの専門的知識も豊富で、ラストの試合シーンも格好良く、迫力を感じることができます。
作者の他作品を既読の人にとっては、冒頭の事件や恋人のキャラなどが若干ワンパターン気味に感じるかもしれませんが、それも含めて作者の個性が良く出ている良作です。
五十嵐貴久×リレー。★★★
細かい不満点を除けば、普通に良い短編小説だと思います。スポーツ分と人間ドラマ分がほどよい分量でした。題材がリレーということで、素人にも分かりやすいですし。
小手鞠るい×フィギュアスケート。★★
これもスピンオフ作品らしいですが、本編未読の読者はおいてきぼりというか、フィギュアスケートやっている場面が全く無かったような。ニューヨーク観光場面ばかりでした。
ということで、おそらくどの作家も、個性が出ていると思われます。お気に入り作家を見つけるためのお試しとしての役割は充分に果たしているアンソロジーといえます。
平均値を取れば★3か4かで迷うところですが、巻末の解説が非常に良かったので★4とします。
For You (祥伝社文庫)
現代に生きる編集者と生涯独身を貫き突然この世を去った彼女の育ての母でもあった叔母。
ストーリーとしてはありがちだが、私個人としては読みやすく、また叔母の冬子さんの高校時代が自分のそれと重なり、藤城とのやりとりは非常にいじらしかった。誰もが共感、もしくはドラマチックだと感じる部分がある物語。
ただし、後半の歴史に関する記述などデリケートな部分で一瞬ひやっとしたので星は4つにしたい。
パパママムスメの10日間
タイトルそのままです。
「パパとムスメの7日間」の続編で、今度はなんとパパ、ママ、ムスメの3人が入れ替わり、期間も10日に増えました。
パパがママに、ママは小梅に、小梅は前回同様パパになっちゃいます。
今回の主役は何と言っても“入れ替わり初体験”のママ!
一度経験しているパパや小梅と違って、この状況をそう簡単には受け入れられません。
しかも入れ替わったのは小梅の大学の入学式当日だから大変!
小梅すら未知の領域である大学生活になじめるはずはなく、慣れないアルバイトやケンタ先輩の恋愛まであり・・・。
それでも、かわいい娘の評判を落としたくない一心で一生懸命に日々をこなすママに笑わせてもらいつつも、娘への深い愛情を感じます。
前作に比べてごちゃごちゃしてるし、
入れ替わりによるドタバタの面白さにも読者である私達自身が慣れてしまった感はあるけど、やっぱり笑える作品なのにはかわりありません。
ドラマの続編も制作されるといいな〜。舘ひろしさんのあの演技がまた観たいっ。