In Live Concert at the Royal Albert Hall [DVD] [Import]
スウェーデンのプログレッシブ・デスメタルバンド、オーペスのライブ作。2010年作
ロンドンのロイヤルアルバートホールでの2010年のステージを収録。
ジャケはDeep Purpleのオーケストラとの共演ライブアルバムへのオマージュ…というかパクり。
よく見ると「Loyal Disharmonic Orchestra」と書いてあり、オーケストラは出て来ないのでご注意を。笑
さて、演奏の方は静と動、緩急を織りまぜたOPETH節ともいうべき見事なもので、
二本のギターが有機的に絡む巧みなリフとフレーズをメインに構成された楽曲に、
Ash Ra TempelのTシャツに身を包んだミカエルのデスヴォイスとジェントルな歌声が絡まってゆく。
派手さよりもむしろ渋さを、モダンさよりも70年代ロック的なレトロな生々しさを絶妙に表現する。
これぞプログレッシブ・デス。過去のアルバムからもほぼまんべんなく選曲されていて、昔からのファンにも嬉しい。
臨場感を引き立てるカメラワークも良好だ。熱心なファンなら3D+2DVDという豪華ボックスをお勧めする。
The Best of Opeth (Guitar Recorded Versions)
「Bleak」from Blackwater Park
「Closure」from Damnation
「Deliverance」from Deliverance
「Demon Of The Fall」from My Arms,Your Hearse
「The Drapery Falls」from Blackwater Park
「Ghost Of Perdition」from Ghost Reveries
「Godhead's Lament」from Still Life
「The Grand Conjuration」from Ghost Reveries
「Master's Apprentices」from Deliverance
「Moonlapse Vertigo」from Still Life
「To Bid You Farewell」from Morningrise
「Windowpane」from Damnation
セカンドアルバムから各アルバム1〜2曲の選曲、全12曲です。
Ghost Reveries
スカンジナビアが誇る比肩する者なき孤高のProgressive Death Metalバンド、Opethの8th。
Opethを語るとき、やはり強調しなくてはならないのは、今更敢えて述べるのもはばかられるが、なんと言ってもトラディショナルな、まさに''Death Metal''的な暴虐性と、Mikaelのメロウ・サイドの美声と共に聴かせる内省Progreのメランコリックな情感のコントラストによる官能的ともいえる美しさである。
本作においては純然たる内省Progre作品''Damnation''を経、より静的な魅力が強化され、それが作品全体の起伏をより豊かにさせているように思える。
#4 Atonement等で聴かせてくれるエキゾチズム漂うProgreサウンドはMetalリスナーならずとも聴いて欲しいものであるが。
また、本作よりSpiritual BeggarsのPer Wibergが鍵盤奏者として加入している。
このことで、本作発表前にはこのバンド本来の音像が変わってしまうのではないかと危惧したファンもいたであろうが、それは全くの杞憂であったといえよう。
彼の控えめながらハイセンスな演奏が既存のMikael及びPeterのギターチーム主体のバンドのサウンドが底辺から支え、本作を重厚な構造にせしめている。
それにしても、このアルバムタイトルは秀逸である。
''Ghost Reveries''すなわち「亡霊幻想曲」・・・名は体を表すとはまさにこのことであろう。
さらに巨匠Travis Smithによる、毎度のことながら美しすぎるジャケットを眺めた上で、このように駄文を連ねたのはあまりに愚かであったかも知れない。
Blackwater Park
今だにチョクチョク取り出して聴く彼らの5th。もはや言うことは無い神盤。デス声が苦手(かく言う私もそうです。今だにARCH ENEMYでもダメです。旋律などはよいと思うんですが・・・)とか退かなくても大丈夫。静と動の構成のこの見事さよ!聴かないのは一生の損と断言してしまいましょう。(クラシックファンの人とかもイケルと思いますよ!)