ピロウズ&プレイヤーズ’03(デラックス・エディション) [DVD]
ネオアコ好きの彼も彼女も持っていたチェリーレッド伝説のコンピレーションが復活。でも、僕はやっぱりLPレコードで聞く方が好きだなあ・・・。
FAB GEAR
まず、カヒミ・カリイと嶺川貴子という組み合わせも、小猿を巡る因果応報というきがしないでもないが『1999年の夏休み』に注目してみる。
この曲は、ハインリヒ・マンの『ウンラート教授』を原作とした『嘆きの天使』(M・ディートリッヒの銀幕デビュー作)に刺激を受けた萩尾望都が描いた『トーマの心臓』の一部を借用した金子修介監督『1999年の夏休み』にインスパイヤされたモーマスことニコラス・ケリーが尊敬をこめて創った佳曲である。って、なんか浅ーく閉塞してるなぁ。
いまここで、なんかやな感じがした方には無縁な世界(とってもチッチャい)のエッセンスを詰め込んで凝縮してないコンピがこれ。先行していたエルやクリエーションにも共通していた、一見(聴)明るそうな曲でさえ、そのまま受け取れないねじれた感覚が共有できる人ためだけの音楽といえる。
元来「渋谷系」とはそんなスモールサークルに対する蔑称であり、マス化した後の喧騒の底なしバカ明るさは当てはまらないということを確認できるいい歴史的資料としての価値も高い!
Tomorrow Will Be Too Long
このCD、ベスト盤とあるが実は1ST「ストレンジ・ブティック」と2ND「ラブ・ゾンビーズ」のアルバムが2in1されているCD。モノクローム・セットは多種の編集盤が発売されているのでスルー要注意。以前、VIRGINからの同一内容、ジャケ、タイトル違いの物を再発売したもの。ラフトレ、チェリーレッド時代がネオアコ、ギタポ界隈で評価されているが、バンド特有なエキゾチックな感覚はこの時代が一番。特に1STはずんどこドラムがとってもNEW WAVEしていて、FEELIESとともに評価されていました。
今回、ISTと2NDが単発オリジナルジャケでリマスター再発盤されますが、死ぬほど期待していたVIRGINシングルB面曲がボーナス収録されてないことが分かり、オリジナルアナログを所有している身としては今回そちらは購入しません。同様に音にこだわりのない方はこちらが価格的に断然お得です。