ザ・スパイダース にっぽん親不孝時代 [DVD]
手広く娯楽業種を増やす興業社の社長や寺の住職の息子らを中心とした5人組の悪童グループは、リーダー格の父親である社長の部屋から30万円をネコババし楽器を調達して即席のバンドを組んだ。
そんな時に彼らの住む街に、社長が強引に得た学校の用地を「計画を変更してデパートを建てる」と言い出した。それも、非合法手段で得た資金で・・・。
それは、5人の悪童グループと2人のフーテンをも巻き込む血みどろの争奪戦へ発展していく・・・。
日活でグループ主演シリーズを作ったザ・スパイダースが、唯一東宝(+東京映画)で作ったグループ主演作である。
作風としては国産GS映画らしく『ヘルプ!』を意識しているが、全体的な色合いは東宝の『暗黒街』・『国際秘密警察』シリーズのようなダークな雰囲気になっている。それでも、骨子である「青春と親不孝」というテーマも明確にダークな部分に符合させ一体化させている。
それは、「組織の裏切り合い」という面でも明確になっている。7人と組織を打ち負かし、勝ち誇った裏切り者のボスは最後の最後の最後で陰湿にして残酷な天罰を受ける。7人が爽やかに歌う後のラストシーンに、思わず「ざまぁ見ろ!いい気味だぁ〜!!」と言いたくなってしまうだろう。
日活で鍛えてきたザ・スパイダースの面々は、個性が明確となりいきいきと動いている。GS映画には珍しい星 由里子氏も『若大将』シリーズの澄ちゃんというより、『モスラ対ゴジラ』・『三大怪獣 地球最大の決戦』ばりの行動派のヒロインを好演している。その意外な正体には、誰もがド胆を抜くだろう。
『海底軍艦』・『モスラ対ゴジラ』の悪人ばりの佐原健二氏や佐藤一郎プロデューサーの『駅前』シリーズ風の藤村有弘氏も味があったが、本作には堺 正章氏の父・堺 駿二氏が出演している。しかし駿二氏は、本作の公開前に逝去されている。当時は追悼映画という意味もあったろうが、ご子息の出世を見届けた「遺作」という置手紙なのかもしれない。
松山善三監督の原作を山本邦彦監督が脚本も兼ねてデビュー作として製作したが、しりとり繋ぎのカット割りは見応えがある。シネマスコープを活かした合成カットも、大胆なものだった。
音楽はかまやつひろし氏と連名で、『電送人間』・『陸軍中野学校』シリーズの池野 成氏が担当した。最後の天罰のシーンでは先の2作ばりの重厚でダークなサウンドを聴かせてくれるが、裏切り者の口笛のテーマには池野氏の『ザ・ガードマン 東京忍者部隊』でも使われた曲がモチーフが使われている。この辺が、大野克夫氏&井上孝之氏に影響を与えたのかもしれない。
いろんな要素を入れた東宝版『ヘルプ!』だが、他社の波及作(『進め!ジャガーズ 敵前上陸』・『ザ・スパイダースの大進撃』)と比べてみるといいだろう。
ロイヤル・ストレート・フラッシュ
YouTubeをチェックすれば、阿久悠特集で70年代の懐メロを画像つきで堪能することもできるのですが、それでも買ってしまったのがこのアルバムです。
ジュリーは美声で、当時のウリだったヴィジュアルなイメージなしでも聞かせてくれます。(まあ、それでも帽子を投げたくなったりしますが)
当時の流行歌でも今聞くと面白いとは思えないものも多いですよね。でも、ジュリーのヒット曲は違います。「沢田研二=井上堯之バンドのリード・ヴォーカル」とも言われるそうですが、先入観ない人達が、日本の70年代に席巻したごくプロフェッショナルなロックバンドとして聞いても、十分面白いのではないかと思います。
沢田研二って俳優としても上手いし、志村けんとのコントでも笑わせてくれましたよね。歌詞やメロディがあんなにもドラマティックに展開していくのを、この人でないと表現するのは難しかったのではないでしょうか。
カラオケで歌い易い歌か、あとは年代別の趣味にあわせて細分化する一方の現在のJポップの状況から見ると、あの頃には、小学生からおじいちゃんおばあちゃんまで、思わず一緒にお茶の間のテレビに見入ってしまうエンターテイナーがいたんだよなあ、と思わずにいられません。
新曲ROCK'N ROLL MARCHを聞いて改めて興味を持った人達にもお勧めです。
名探偵コナン PART16 vol.7 [DVD]
どうして佐藤刑事が捜査一課のアイドル的存在なのか理解不能・・・。
個人的に馴染めない性格の女性像設定なので。
これが納得できない限り、「本庁の刑事恋物語」シリーズは楽しめないかもね(笑)
少なくとも、彼女相手では高木刑事は不幸になるかと・・。
こういう女性が好みの方には・・・余計なお世話か。
名探偵コナン「水平線上の陰謀」 [DVD]
ZARDが歌う主題歌、良いですねー♪
この映画を思い出すとまず1番に主題歌を思い出します。
もうこれだけで☆5つな勢いですが、1つ減らしたわけは下記2点・・・
・犯人のトリックがお粗末。あんなに確実性の薄いトリックは映画をダメにしてしまうだけ。というかあの電話のトリックは昔某ドラマで観ました。
・終盤の蘭の行動は良くないですね。あんなの優しさでも何でもない、ただのワガママです。助かったから良かったけど(当然助かるけど)、もしあれで死んでしまってその理由を歩美たちが知ったら一生消えない傷が残ると思います。
この映画最大の見所は毛利小五郎でしょう!!
途中何にも考えていないような素振りだったのに、終盤の名推理っぷりはカッコ良かったです。