ファンタジー冒険譚として再評価を!おすすめ度
★★★★★
【内容について】
「デジモン」シリーズの中にありながら、変身もの、戦隊ものとしても楽しめる作品。
シリーズ中ではあまり評価されていませんが、実は面白いです。
何よりも、続編であった02や、リアリティを重視しSF的で、しかも終盤はホラーがかっていたテイマーズと比べ、
「デジモン」を全く知らない人でも、また女の子でも、小さな子供でもすんなりとストーリーに入り込め、楽しめる点が評価できると思います。
「完全体」「究極体」「ウイルス種」「デジタルワールドの理論的説明」など難しいこと抜きです。
他方で、「デジモン」を知る人には懐かしい面々や他のシリーズを思い起こさせるエピソードを楽しむことができます。
異世界での戦いにおいて傍観者としてではなく、子供達自らがデジモンとなって戦い、葛藤しながら成長していくところが見どころ。
子供達の個性や背景も豊かで、それぞれが日常の中で人間関係に悩みを抱えています。
デジタルワールドでの体験を通じてその悩みと向かい合い、自分を変えていきます。(焦点に偏り有り。)
ただ、デジモンをパートナーに持たないため、個々のデジモンとの絆が描かれておらず、
それが故にこの作品の「デジモン」シリーズでの評価が低くなっているように思います。
もっともそれまでの作品でのパートナーデジモンについては、「友情」で結ばれた強い絆を強調していたものの、
実際には「ペット」といった印象がどうしても拭えませんでしたが、
本作品ではデジモンとは全く対等な異生物同士の交流という感覚で捉えており、優れているといえます。
列車に乗って異世界へ行く・・・ファンタジーの原点のような物語の始まりは本当にワクワクします。
特に電車好きな子供には是非見せてあげたいです。
「デジモン」シリーズとして捉えると物足りないものがあるかもしれませんが、
ファンタジー冒険譚として再評価してもらいたい作品です。
夢と勇気と人を大切にする心を与えてくれる、素敵な物語です。
「シリーズ中どの作品が一番良いか」という議論をよく耳にしますが、好みも絡んでくるので一概にどれが一番とは言い切れません。
それぞれの作品にはそれぞれの良さがあります。
個人的には一番次回が気になったのはテイマーズ、物語の充実度では無印、一番好きなのはフロンティアです。
是非フロンティアの良さを見つけてみてください!
【外装について】
大きなBOXのなかにインタビュー冊子と二つのBOXが入っており、
それぞれ、DVD4枚+ブックレット、DVD5枚(計9枚)が収納されています。
ブックレット「トレイルファン」(全47ページ)にはキャラクター紹介と全50話のストーリー紹介が載っています。
インタビュー冊子に掲載されているのは、
声優の竹内順子さん、神谷浩史さん、鈴村健一さん、
シリーズディレクターの貝澤幸男さん、シリーズ構成の富田祐弘さん、プロデューサーの関弘美さん。
フルカラー・写真入りで読み応えもあります。
各DVDのレーベルには目次のほか、以下のキャラクターが描かれています。
BOX1
DISCー01:拓也
DISCー02:泉
DISCー03:純平
DISCー04:友樹
BOX2
DISCー05:輝二
DISCー06:アグニモン
DISCー07:ヴォルフモン
DISCー08:フェアリモン
DISCー09:ブリッツモン
外側のBOXの厚みは約6センチでかなりコンパクトですし、仕様に問題はないですが、
ただ、外側BOXの表紙はおろかピクチャーレーベルにも輝一がいなかったのが大変残念です。
「一人一人がみんなのために、みんなが一人のためにある」ことを「デジモン」という作品は謳い続けているのだから。
外装よりも中身
おすすめ度 ★★★★★
それぞれ個性的であり、事情を抱えていて、出会い、ケンカ、友情、どれをとっても面白いです。デジモンがパートナーでなく今までと違い、自分自身が変化するので多少反感はありましたが最終回は涙ものです。