芽吹くかどうかは貴方次第おすすめ度
★★★★☆
どれも1話が数頁、いつも「ああ、しまった」という所で終わり、読者には不安の種が残されます。
この不安は不気味な怪異、生身の人間、そのどちらなのか定かではないものとありますが、
どれも日常に遭遇する“落とし穴”のようで、しっかりした日常の雰囲気があるからこそ余計怖いです。
初めて読んだ時、私にはこの種の効能は抜群だったのですが、驚く事にこの種が“効かない”人もいます。
さあ怖がれと友達に読ませたら淡々とした反応で、「怖いの、一つもなかった?」と聞けば
「だってこういう変質者がいたんでしょ?」と返されました。
この人は夜道のゴミ袋に驚いて飛びのく事もないのだろうなと、少しうらやましくもくやしかったです。
怖いもの見たさの気持ちが少しでもある人なら、是非お勧めしたい漫画です。
ちなみに時たま笑いの種も紛れています。
ツボをついた恐怖感おすすめ度
★★★★★
かなり…かな〜り怖いです。
ホラーマンガではありますが、怪談話のような恐さではありません。
どちらかといえば、心霊写真を見るような…
得体の知れない『何か』に対する恐怖、
そこらへんを刺激される内容です。
登場人物や日常シーンは軽いタッチの絵柄なのですが、
それが逆説的に恐怖シーンを引き立ててます。
その恐怖シーンの怖いこと怖いこと…
本当に、クッキリした心霊写真をいきなり
目の前に出されるような、そんな恐ろしさです。
もしかしたら、あの暗闇に何かいるんじゃないか…
この廊下の感じ、なんか不気味だな…もしかして…
お風呂で目をつぶっているとき、もし「何か」がいたら…
暗闇で振り返ったときに、もし「何か」がいたら…
そういった類の恐怖です。
オムニバス形式で、一話一話は非常に短いです。
しかし、恐怖のシーンでブツブツ途切れる展開が、
さらに不気味さを引き立てていて秀逸です。
ゾワゾワ感バツグンのこの作品。
タイトルがまずいいですね。『不安の種』…
まさにそんな感じです。
オススメ。
ただ、夜中外出する前と、トイレに行く前にだけは読まないように(笑)
ホラーとして間違いなく一流おすすめ度
★★★★★
色々と想像してしまういや〜な、不安になる怖さ、そういったホラー話の短編集です。一話4〜6ページでありながら凄い恐怖感があります。
個人的には並のホラー漫画より遥かに怖かったですね。でも面白い!小学生くらいの子が読んだらトラウマ必死です。星5つ。
子どもの頃から想像していた「不安」を見せられた・・・・おすすめ度
★★★★★
自分が子どもの頃から感じていた「こんな時にこんな事があったら・・・・」。
想像していて不安になっていたものを、このコミックで実像化されてしまった。
驚くのではない。
「大丈夫、きっと何もない」と思いつつも、妙に後ろが気になり、胸がざわざわする感じ。
描かれているのが誰もが絶対経験している、日常的な時間。
その日常的な時間に、ふっと感じる不安。
しばらく消えないな・・・・・・・・この「種」。
思い出すにつれて怖くなるおすすめ度
★★★★☆
~いわゆるホラーではなくキャンプでの怪談的なネタの作品です。
タイトルでも分かるように「恐怖」ではなく「不安」を生み出すことをねらっているのでしょう、
話のなかで惨劇が起こることはなく、その手前、
なにかまがまがしいモノを見てしまったりそれについてこられてしまった、
というところでほとんどの話は終わります。
量にして一話数ページ~~ほどの作品ですし、刺激の強さはさほどありません。
しかし絵には力が注がれており、
夜中に読んだりして頭の中で反芻してしまったら暗闇を見るのがちょっと怖くなります。
つまり物語的な怖さではなく「異物」をはじめとした絵的な力が「不安の種」を作っているのです。
想像力のある(そしてつい想像してしまう)恐がりの方に最適です。~