心にジーンときます。彼女の低音の魅力と微妙なビブラート、強弱の付け方など唄う技術ももちろん素晴らしいですが、なんといっても自分の歌を丁寧に歌うという基本が、ちゃんとできているヴォーカリストです。
アルバムタイトルの「The Voice」も良かったですが、他の曲もとても優れていて好きですねおすすめ度
★★★★★
平原綾香の2ndアルバム『The Voice』を愛聴しています。
彼女の低い声がたまりません。最近の歌手の多くが高音に特徴があるのとは対照的に、心の奥底に響くような「低音」と少しハスキーがかった声質が聴く者に「癒し」をもたらしてくれるのでしょうね。
このCDに収録されてある6曲目の「Smile」が大好きです。
平原綾香の詩がいいですね。
♪やさしい心でいれば 君はずっとSmile♪というくだりは、本当に心に迫ってくる歌詞だと思います。勿論、服部隆之が作曲し編曲した3拍子のメロディとハーモニーも雰囲気がよく、懐かしさを感じさせますので、愛聴している理由ですが。
彼女の歌い方の特徴は、息継ぎ(ブレス)にあると思っています。歌詞を大切にし、そして、気持ちを込めて歌った後のブレスがとても深く、聴いているほうもその瞬間同じように息継ぎをし、ホッとするのでしょう。
歌い手と聞き手の気持ちが一致する瞬間ですね。
7曲目の「歌う風」にでてくる、♪そうlapalilenla・・・♪と繰り返す部分がとても明るく、軽快で好きな箇所です。悩みがあっても、この曲を聴いていると知らず知らずに心が晴れて行くのがよく分かります。
シングルカットされた「君といる時間の中で」の中の♪「叶わぬ夢などないんだ」と♪ という歌いきる強さにまたまた惹かれましたね。
作詞者「平原綾香」という魅力も再確認させていただいたアルバムです。
内面の充実がなければ、このような心情を表わすのはなかなか難しいですので・・・・。
その音楽性と相俟って素晴らしい可能性の持ち主だと思いました。
久々に癒されました。おすすめ度
★★★★★
前作は、とりあえずこんな歌の上手な素敵な声の歌手がいます、といった感じの紹介っぽいアルバムでしたが、今回は素晴らしい。久しぶりにミュージカルの世界にいるように癒されました。聞き終わった後、気持ちが和みます。トリノオリンピックのテーマソングもいい曲なので、早くも次のオリジナルのアルバムを期待します。
概要
1stアルバム『ODYSSEY』からわずか9か月で届けられた2ndアルバム。シングル「君といる時間の中で」、井上陽水トリビュート・アルバムに収録された「心もよう」ほか、全13曲を収録している。デビューからの1年で2枚のフル・アルバムを作り上げたことになるわけだが、このハードルを乗り越えたことで彼女は、自らの音楽性を確立するに至った。 クラシック、ジャズ、ソウル、R&Bを血肉化した、上品にして情熱的なメロディ。ストリングスを中心とした質の高いアレンジメント。そして、中~低域を押し出した独創的なヴォーカル・スタイル。「虹の予感」「i」をはじめ、みずからら作詞・作曲を手がけた楽曲も多く、アーティストとしての高いポテンシャルを感じさせてくれる。(森 朋之)