特典映像に見所アリアリおすすめ度
★★★★★
メイキングや撮影秘話など特典盛り沢山の『アルティメットエディションシリーズ』だけど、
『エイリアン3アルテイメットエディション』はシリーズの中でも屈指の面白さ
見ていく内に音声解説にもインタビューにも監督が登場しない理由が自ずと分かります
まずメイキングが始まるなり『観客を驚かせるアイディアがなにも浮かばなかった』『続編を作るのは乗り気じゃなかった』なんてコメント
その後も作品に対するネガティブなコメントは止まらない。自画自賛の多いDVDのメイキングの中でもこれは異例
エイリアン2で生き残るも今作であっさり殺されてしまったニュートとヒックス役の役者が登場。
前作の監督ジェームズ・キャメロンが二人に語ったヒックス、ニュートの生存する三作目の話。かくも打ち砕かれた二人の失望のコメント
特に今作にたいするマイケル・ビーンのエピソードが面白すぎ
当初監督予定であったが降板したレニー・ハーリンも登場。波乱の製作現場を語ってくれる。
20世紀FOXとスタッフ達との確執.....脚本が無い状態での撮影
この三作目は作品そのものの出来については賛否の分かれる映画。
だけど正に波乱の制作秘話を語ってくれる特典映像の為に買っても全く損は無いと思う。
出番も無くあっさり殺された前作の俳優と降板した二人の監督が出てくるメイキング。
出るやつ出るやつ失敗、失敗と喋るメイキング。どう?見たくならないですか?(笑)
見終わったあとデビット・フィンチャー監督に拍手をしてあげたくなること間違いなし!!
フィンチャー独特の緊迫感が光る、映像的にはピカイチ!おすすめ度
★★★★★
あえて評価を≪5★≫にしました。
それほど「シリーズもの」を超えて、映像的には素晴らしいからです。
ストーリー自体は色々な縛りがあったので、評価が落ちるのは致し方ないでしょう(残念です)。
問題は「フィンチャー」という稀代の映像作家がたかが27歳でここまでの映像を築き上げた点でしょう。
完全版になった事で、30分のロングバージョンが出来て良かったと思います。
独特の「エグサ」は本作で開花し、『セブン』の萌芽が垣間見えます。
フィンチャーに思い入れのない人には『エイリアン3』は"駄作"に過ぎないでしょうが、映像作家を志している方には「貴重な参考資料」といえます。
くどいようですが、デビュー作にして27才の作品です。驚愕を隠せません。
エイリアンファンよりもフィンチャーファンに向けて、この単品リリースは取りあえず歓迎したいと思います。
もう少し、制作サイドのしばりが無ければもっとストーリーは良くなったでしょう、そこが本当に残念な作品です。
監督と制作会社の確執
おすすめ度 ★★★★★
完全版になった事で完成度は非常に高くなっています。
3はエイリアンシリーズの中でも特にお気に入りの作品なのでこれは嬉しかったです。
しかし、残念な事にデビッド・フィンチャーは音声解説にも特典映像にも参加していません。
これは製作の段階で制作会社に作品をいじくり回されたフィンチャーがFOXに復讐した結果です。
そして、なぜ今頃3,4だけ単品で売り出すのかと言うと
おそらく利益を考えた日本の市場がBOX発売時に人気の高い2作品だけを単品発売し、失敗したからだと思います。
作品自体はもちろんですが、こういった舞台裏の事情も見えてきて興味深いです。
概要
リプリーを乗せた救命艇は、流刑地として使われていた惑星「フィオリーナ161」に不時着した。全員が頭髪を剃りあげた凶悪犯ばかりの星で、リプリーは犬からエイリアンがとび出すのを目撃した。囚人たちは武器らしい武器もないまま、エイリアンと戦うことになる。大きく成長したエイリアンを絶滅させるべく、リプリーは驚くべき計画を練る。
のちに『セブン』で脚光を浴びるデヴィッド・フィンチャー監督が、27歳の若さで完成させた作品である。映画史に残るヴィジュアル・ショックである。2度のオスカーに輝くジョージ・ギブスと、4度のオスカーに輝くリチャード・エドランドがSFXを担当した。スキン・ヘッドとなり、かつてないヒロインに変身したシガーニー・ウィーバーが見せる、体当たりの熱演が見ものだ。(アルジオン北村)