帝王星
黒い太陽で藤堂と立花が出会って十年。 キャスト同士の売上如何で藤堂と立花どちらかの引退が決まるという展開に?となりましたが、読みすすめていくうちに、納得。 いくつかのセリフに痺れ、鳥肌が立ちました。 なにより、歳月が二人の立場だけではなく、関係性や、思考、価値観や生き方まで変えた。 著者の他の作品に比べると、黒い太陽、女王蜂、帝王星は文体がしっかりしていて、初期作品の闇の貴族を彷彿させてくれます。 前作、前々作の引用が多いのは気になりましたが、この作品のおかげで、一つの大きな物語が終わったことを感じさせてくれました。 予想外の展開や、突き刺さるセリフ、慟哭のラスト。黒い太陽シリーズファンの方は必見です!
nude
リアリティある本の内容。
読めば、読むほど、その本の中に引き込まれます。
時間を忘れて、読破してしまいました。
読みやすい内容となっています。
しかし、本の内容は、深いと思います。
「心友」とは何か・・・
考えさせられました。
カリスマ〈中〉 (幻冬舎文庫)
とにかく洗脳というテーマを扱っている以上、読者に何が何でもなぜに洗脳されるのかをわかってもらわなければならないので、教祖の心境、登場人物それぞれの内側の声が繰り返し繰り返ししつこいほど描写される。
修行の洗脳の過程や、荒唐無稽な戯言を信者に信じ込ませる術など、興味本位で面白いところはたくさんある。
性的表現が多すぎて教祖の頭の中がリアルにわかる気もする。下手なエロ本を読むくらいなら本書のほうが興奮するのではないかと思えるところもある。
凄惨な過去を持つものの執念のカリスマに、私は少しだけ応援したくなっていました。
これも著者の筆力でしょう。
ある愛の詩
素敵なアルバムです、まるで海の中でイルカと戯れているような幻想的な世界に浸っていられます、それはまるで赤ちゃんが母親の温かい胸の中に抱かれているような安心感にも似た、心地よい感覚、それがヒーリング効果というものです、何よりも精神的にリラックス出来るし聴いていて気持ちいいアルバムです
吐きたいほど愛してる。 (新潮文庫)
メタクソな気分に陥る恐怖の短編集。かの「溝鼠」級のダークワールドが延々と描かれています。
最近の純愛路線が続くなかでの、久々の毒気満載の、ある意味久々の新堂ワールドの新作と呼べるものでしょう。
「半蔵の黒子」読むと気がおかしくなりそうです。
「お鈴が来る」最後の一行に戦慄の寒気を覚えます。
「まゆかの恋慕」とても涙なくては語れない悲劇です。この本唯一の救いの短編。
「英吉の部屋」とどめの精神攻撃です。主人公の思考回路に反吐が出るほど滅入ります。
どぎつい表現も多いので、読む際にはご注意を。トラウマになるかもしれませんので・・・。
いやあ、ある意味さすが新堂冬樹、と呼べる本ですけどね。