組織変革のビジョン (光文社新書)
古今東西の文献引用や経済史、経営史、心理学など、広範囲に
わたる博覧強記ぶりに圧倒されてしまいます。
しかし、一見難しげなことが書かれていますが、落ち着いて
よく読めば、できるだけ平易な言葉を選びつつ、組織の変化、
変革のエッセンスと、個の変化、変革のエッセンス、さらに、
組織と個人の変化変革の、碩学や実務家のエッセンスが上手に
語られいることに驚きます。
あとがきに「われわれは変わるために生きているのではないが、
変わるときに生きていることをあらためて実感する」とあります。
ここぞ、という変革のときに、「一皮むける」かどうか、が
分かれ目なのかもしれません。
参考文献一覧が充実で、さらに勉強するための道程も示されて
おり、日常の煩雑さに埋もれてしまいそうなときにこそ、こういった
理論武装、知識吸収の大切さを感じる、そんなよい本です。
イージーインライン パッションブルー/Sサイズ
5歳の子どもにプレゼントとして買いました。
このインラインを購入してから2ヶ月ほど経ています。
以前から購入を考えてお店に足を運んで値段や試着などを
確認しましたが、ある日調べてみたらびっくりするほどの安い値段でこの商品がありました。
即、自分で1足、近所の人にも声を掛けまた3足、計4足を買いました。
4足合計の値段がトイザラス1足の値段ぐらいの安さだったのです。
商品が届いた日、子どもは笑顔いっぱいですごく嬉しい表情を隠せなかったのです。
次の日、早速公園に乗りに行って1人で立てられ一歩ずつ歩く練習をしました。
まだ、自由自在には乗れないですが、後ろに2輪がついているのが子どもに対しては
大きな違いだと思います。
6歳以下のお子さん達にお勧めです。
累犯障害者 (新潮文庫)
著者は元々福祉政策にも通じた政治家であり、実刑判決を受け政界を去ったのち刑務所でも辛酸を嘗めた。
本書で障害者(ここでは知的障害者および聴覚障害者)が、累犯(犯罪を繰り返してしまう)となる社会システムについて優れた洞察を見せているが、それも著者の希有な経験がなせるものと言える。
取調、裁判では、
・適切にコミュニケーションできないので、自己に不利な状況でも弁明がうまくできない
・反省の弁を述べることができない(反省という概念をうまく理解できない)
・警察、検察が誘導尋問する場合、それを認めやすい。
・聴覚障害者の場合は、ろう者同士の手話を適切に理解できる手話通訳がいない
という理由で、実刑判決となる場合が多い。
また、障害者の犯罪は、容疑者が障害者であるとわかった段階で、メディアは報道を自粛するので、市民から事件が忘れられたまま結審する。メディアのバックアップもない。
刑期を終えても、刑務所から福祉へのバトンタッチはほとんどされず、触法障害者(犯罪歴のある障害者)が、障害者福祉のサポートを受けることはほとんどない。
触法障害者は文字通り「野に放たれる」わけであり、現実社会でほとんど居場所がなく、適切なサポートもないのだから、再び犯罪を犯す可能性も極めて高い。犯罪を繰り返すうちに福祉のサポートはますます遠のき(ほとんどが障害者手帳を保持していない)、まともな生活ができるのはやはり刑務所だけ、という意識になるのが、悲しい現実である。
前述の理由で、メディアも報じない障害者による事件を、丁寧に足で追いかけ本書にまとめたことで、メディアを通して知っている「障害者福祉」は本当に福祉の必要な障害者に届いてはいないことを知ることになった。