箒星 (初回限定盤)(DVD付)
ついにMr.Children待望のニューシングルがリリース。
最近は年にシングル1枚ペースとなっているだけに、それだけ期待も大きかったです。
そして、ミスチルは見事に期待にこたえてくれました!
久しぶりの軽快なアップテンポでイントロから最後まで飽きることのない一曲です。そして、メロディはポップで踊りたくなるような曲なのに、何故か涙が出てくるような感覚にもとらわれました・・・
歌詞のせいなのか分かりませんが、心にぐっとくる1曲なのは確かです。
カップリングの2曲や、ショートームービーも楽しみです。
箒星 (通常盤)
このような曲が書けるのだろう。今年で桜井さん、いくつですか…
とてもみずみずしく爽やか。
「でもね?ぼくらは―」
頭の中に、身を乗り出しながら一生懸命語りかけてくる熱血漢の姿が
ありありと、鮮明に、はっきりくっきり浮かびます。
時代が変われば変わるほど、Mr.Childrenの楽曲は若々しくなってゆきます。
いや、青々しく、といったほうが良いのかもしれません。
この曲もそう。希望に燃える反面、聞いててなんだか儚く、泣きそうになります。
深海・ボレロよりもシフクノオト・アイラブユーのほうが好きな私的には
この曲、ミスチル屈指の良作と感じました。
ほうき星 上 (角川文庫)
天保6年8月の江戸深川黒江町の黒船橋で始まり、21年後の安政2年の12月に再び戻る一人の少女“さち”の成長のものがたり。
日本橋小網町の土佐鰹節問屋の娘さくらと結婚した抜群の腕をもつ絵師吉田黄泉の間に生まれ、なに不自由なく育っていたが両親を海難事故で失い、土佐の言葉と味を教えられた祖母こよりもまた急に没し一人に。幸いにも亡き父の絵の師匠岡崎俊城に奉公し天性の才能の一端を披露し将来を嘱望される。しかし選ぶべき人生に迷い、恋をきっぱりと諦め、クジラ猟の絵を描くために土佐へ行くと決意。そこで出会った鯨組漁師の真摯な一言と夢枕にでてきた父母祖母師匠の声に導かれ、安政の大地震で被災した深川へ帰るまで。そして「ほうき星のしっぽが見えている間に願いごとを唱えたら、その願いはいつかきっとかなう」。
こどもの鋭い感により亡父の絵をだまし取ろうとする騙りを見破るという小話が挿入されたり、富岡八幡宮の祭り、大川の花火といった江戸情景は無論のこと土佐の鯨とりにも薀蓄が披露され、またアジときゅうりとワカメの二杯酢拵えからアラの味噌汁まで目で味を感じ取れる。
時に終末を急ぎすぎることがあるが、長編であることを上手く使い、本作品では見事に開花している作者の腕の冴えを十全に楽しめる。
くずばこに箒星 2 (くずばこに箒星シリーズ) (集英社スーパーダッシュ文庫)
サプライズいっぱいのシリーズ二巻。
個人的に初読みのドキドキ感を味わって欲しいなと思うので、
このレビューではストーリーには触れませんが、
一つだけ言えるのは、一巻が好きな人ならまず入り込めるということ。
ころころ転がるように進んでいく物語で、
勢いがあって面白いのは変わっていません。
一巻同様、複数の物語が一つにつながるところは気持ち良いです。
新キャラのミュウですが、言動が可愛くて、でも時折切なくて、
目が離せない魅力的な女の子でした。
彼女は、あのおそうじ部のメンバーに囲まれても、
ちっとも埋もれないほどの個性を放っています。
でも、同時にまだ『傷痕』になりきれない
『傷口』の状態の痛みを心に抱えています。
それがわかると、彼女の突拍子もない言動を納得してしまうし、
メンバー達が彼女を放っておけないのも頷けました。
また、登場人物は、基本的なキャラクター設定の範囲内で、
ただ記号的な反応を繰り返すわけではありません。
経験を経て成長・変化していくんです。
実際、人ってそういうものですよね。
その点がリアルだし、共感できました。
工藤くん&宇都宮くんにも注目して欲しいです。
二人とも、とにかくすごくかっこいいので!!!
そして、今回もやっぱり名セリフが。
特に小花ちゃんの星空の下のシーンがいい。
彼女の内側の強さの秘密がわかったような気がします。
あと、P.202の5行目の彼女のセリフも必見ですね。
こっちは可愛すぎる一言という意味で、ぜひ!
本文中では、人のちからを信じていなければ、
こうは書けないのではないかと思えるような場面を
いくつも見つけることができました。
生きていれば忘れたい嫌なこともいっぱいあるけど、
それも他の誰でもない自分自身の人生を生きている証。
本を閉じた後に、私を待っている現実で頑張るためのエールをもらった気がします。