TV時代劇グレイテスト・ヒッツ(2)~歌うチャンバラ・パラダイス~
1974年TBS系放送の熱い時代劇「斬り抜ける」の主題歌が
ついにCD化だ!今甦る近藤正臣の勇姿、和泉雅子の可憐さ、
岸田森の渋い演技、佐藤慶の悪人ヅラ(失礼)、江守徹の名調子。
さあ、ザ・ブレッスン・フォア(そういえば、機動戦士ガンダム
のバックコーラスやってましたね)の迫力の歌声を聴け!そして、燃えろ!
(なお、岩佐陽一氏も「なつかしのTV青春アルバム!」
にてレコメンドされています。)
さて、9曲目の歌手「チェイ光星」はチャーリー・コーセイさん
ですよね。それから、14曲目の「川はいいな」。NHK「天下
御免」の挿入歌。故山本直純氏のメロディーに酔いましょう。ち
なみに、15曲目「急げ風のように」(平田隆夫とセルスターズ)と
18曲目「真夜中の子守唄」(ヒデとロザンナ)は、歌詞違い
で同メロディーなそうな。70年代前半に放送された「浮世絵女
ねずみ小僧」(主演は小川真由美!)の主題歌であることは言う
までもありません。
とにかく、買い!!!
PLUS MADHOUSE 4 りんたろう (プラスマッドハウス)
本としてはロングインタビューが中心でほぼ全体が文字の構成です。口絵や絵コンテも一部ありますがビジュアル面は極めて少ないので文字を読む事が苦手な方には向かないかと思います。
インタビューとしては、氏の幼い〜子供の頃〜社会人、そしてアニメ業界関係へ携わってからの各作品の話で時系列的に進行。アニメ業界では主に東映動画と虫プロ在籍時代、マッドハウスとの制作作品。
今のアニメ業界ではデジタル化が進んで想像もしにくい部分もあると思いますが当時では、りんたろう氏の演出の発想はかなり大胆なアイディアやイメージがあった事も理解できます。
中でも私が成程と思えた話が美術の椋尾さんとのやりとりです。夏の風景で畦道にある砂利まで細かく描いてあるが、りんたろう氏は砂利はいらないという。理由は太陽の光でほとんど白く飛んで見えるといった感じで具体的なイメージがあった部分(他にもありますがココでは紹介しきれません)。
作品では「グランプリの鷹」物語路線の変更にも今更に納得。TV版「ハーロック」も製作状況は過酷でありながら、好きな要素も盛り込んだ作品であったようです。
劇場版「銀河鉄道999」は1作目でやりきり感があったので2作目は、あまり好んで監督をした作品で無い事も意外な事実…。ちなみに細田守監督は999劇場第2作がりんたろう作品No.1との話もあり、魅力内容を語っていました。
「幻魔大戦」での"大友克洋"起用や後の繋がり、「メトロポリス」等での手塚作品への想いも興味深いです。新作「よなよなペンギン」も、監督として独自の3D表現を目指した事も触れられています。
あと関係者コメント集や作画陣による、りんたろう似顔絵もGood。
私は内容は満足ですが定価が高い気味で、一つ減の☆4つ評価です。アニメ映像製作に興味を持ってる方の幅広い層に読んで感じてもらいたい本と思いますので定価はもう少し抑えて欲しかったですね。
佐武と市捕物控 3 (ビッグコミックススペシャル)
佐武と市に巡ってくる事件は、人生の裏側を見せ付けられるようなものとなってきました。
夫の敵と一緒になった女。
夜鷹から絵師に拾われた女。
酒を飲むと人が変わる市の師匠。
人生に絶望した市の仕込み杖の砥ぎ師。最後の仕事を望んでいる。
床に死体を隠している市の長屋の隣人。
貧乏のどん底を抜け出した若い女。
石ノ森氏の重厚なタッチが人生の様々な彩を哀しく描き出しています。
佐武と市捕物控 (1) (小学館文庫)
手に入りそうで入りにくい、石ノ森章太郎の代表作が復刊されました!
絶版の多い石ノ森作品にあって、A5版での復刊というのは大変嬉しい。石ノ森章太郎の漫画の魅力はやはり絵の美しさにあると思うので、これから大きいサイズで他の作品も復刊されると良いなぁ(JUNとか)
本作は盲目の居合いの達人・市と下っ引きの青年・佐武が出会う、江戸の町の裏側に潜む悪意と人情の物語です。この巻には1968年から1971年にかけて連載されたエピソードが10話収められています。一話完結で江戸の様々な風物・側面が描き出されますが、風情溢れる描写が実に良い。本筋は斬り合いなんですけど、季節や人の生活が感じられて、殺伐とした中に温かみがあります。
特に好きな話は「熱い風」。市が自分の強さに抱く恐怖の描写が凄まじく、最後のセリフが印象的でした。
009とはまた違った意味で、石ノ森章太郎の魅力を満喫できる作品です。未読の方も是非どうぞ。
佐武と市捕物控 4 (ビッグコミックススペシャル)
脂が乗ってきた、という感じです。
次々と起きる怪事件を大人っぽくなった佐武ちゃんが追いかけます。
市やんは、これまで斬った亡霊にとりつかれますが、佐武ちゃんの友情で均衡を保ちます。
二人の友情が縺れた糸を手繰り寄せていきます。
石ノ森氏の絵も冴え渡っています。
自在のコマ割と墨が重々しい男と女の深い情を描いていきます。
堪能しました。