Smashing Pumpkins: Vieuphoria [VHS] [Import]
~サイアミーズ時代映像です。ライヴ映像は一曲ごとに違うものです。ドイツでのライヴ映像ではビリーがなんちゃってドイツ語で一生懸命「コップ投げないで」と言っていたり、Slunkは若い森口博子や三宅裕司が司会のEXテレビ出演分です。Cherub RockとMayonaiseのアコースティック演奏は見ものです。ライヴ映像のほかにも、メンバーのカウンセリング風景や、インタビュー、何故かイハのマッサージ風景や愛犬、そしてライヴ会場に来ている人のインタビューや、The Frogsの映像なんかもあり、多種多様でまさにテンコモリなビデオです。
Mellon Collie & the Infinite Sadn
当時ラジオでスマパン特集をしており、エレカシの宮本が「なんか美大出身のインテリみたいな魅力を感じて、カッコイイなあってね。」といっていた。そこまでいうのだから、興味を持って彼の話を聞いていたら、「寝る前はいつもこれ聴いてます」といい『tonight,tonight』を流したのだ。自分も素直にこれいい、と納得だった。
メロやギターが烈しく“燃え上がる”ロックの美しさは、ZEPらハードロックのそれは知っていたけど、そこからさらに“散ってゆく”要素は確かに彼らの文学的なアプローチを垣間見れる。「儚さ」や「行間」が存在するロックとして、同曲から学ぶことは多かった。
しかし、このオルタナバンドは直ぐ次の曲でゴリゴリのハードさも魅せてくれる。そういう次の曲次の曲と角を曲がるたびに、優秀なモンスター曲が現れて、リスナーをどんどん引き込んでゆく、分厚さとか充実さが今作の魅力だった。聴けば、名盤と言われるわけもわかるはず。
ビリー・コーガンの声は、あんなに潰れた声なのに何故魅力的なのだろうと思うと、バックの音たちと調和して魅力が引き立つのだと思えた。即ち、バックに流れるメロやリフの美しいラインが既に官能の要素を担っているから、彼の声がそこに混ざったとき、総合的にバランスいい。それどころか非常にロックが総合芸術として、多彩な旨みを一つの中に内包している魅力があった。
ワールド・ウォー・III
ロードランナー・レコードから契約を打ち切られたため、レーベルが変わり、
ハイドラント・ミュージックからの国内版販売となっています。以下レビュー
全体的にファーストで多かった「恋愛系で明るい曲」がほとんど消え、
セカンドで多かった「ダークな曲」が占めたアルバムです。
個人的にはIn Another Lifeが好きなので少々期待はずれな感じもしますが、
これはこれでありかなとも思います。
ファースト〜今回のサードまで背景ストーリーがあり、今作はその最終章となっています。
深く連動しているようですが散在的で、それを読み解くのがこのバンドの醍醐味であり、
人気がここまで登ってきた所以だと私は思っています。
初回生産版ではメンバーへのQ&Aが付いていますが、
対訳がインターネットから見る方式になっています。ご注意を
ヴューフォリア [DVD]
スマパンの出演したTV番組やライヴ映像、メンバーそれぞれのイメージ映像などを収録した1枚。CD版のタイトルは”EARPHORIA”。なかなかいかしてます。中でもダーシィの人形劇?とジェイムズの犬と戯れる図は、必見!
オセアニア
まだ初聴きの段階だが感触は良い。スマパン特有のザラっとしたディストーションギターは健在だし、バタバタと落ち着きのない、手数の多いドラムもジミーの正統後継者といった印象。このことから、ビリー以外オリジナルメンバーがいないことの違和感はそれほどない。偶然だろうがこの作品と同時期にRUSHも新作 "Clockwork Angel" をリリースしていて、そのRUSHの音に少し近づいている気がする(ビリーはRUSHのファンなのであながち間違ってもいないかもしれない)。まあつまりプログレっぽいというか、70年代のハードロックのような、アナログ的な質感を感じさせるのである。今まではほとんど使われなかった(?)ヴィンテージシンセサイザーの音色も時おり聴かれ、本作を特徴付ける要素となっている。
楽曲に関しては、現時点では強烈に印象に残るリフとかメロディは見当たらないのだが、ジャケットのとても美しいアートワークが示すように、何となく聴き流しているだけでも心地よくなれるような耳あたりの良さや、洗練された雰囲気があることは間違いない。少なくとも、前作Zeitgeistのような野暮ったさはない。あまりこういう表現をしたくないが、「スルメ盤」なのかもしれないね... そう、"Pisces Iscariot" にみられる中庸な作風を好意的に受け止められる人は気に入ると思う。極度にロマンティックな音や直球のグランジを求めている人にはちと辛いかも。