哲学のおやつ 仕事とお金 (10代からの考えるレッスン)
このシリーズ大好きです。
初めて読んだとき、大人の自分がまだ理解できていないことも解りやすく勉強できて、とても感動しました。
中学生の時、出会いたかった。あの頃、誰も教えてくれなかった、疑問を理解するために、すごく助けになる本だと感じます。
学校の授業などでも使えると思います。
トリュフォーの思春期 [DVD]
これには星を五つ差し上げたい。すばらしい映画。
セリフ(もちろん日本語版の字幕を読んだのだが)
これがいい。小学校の先生が夏休み直前の
あるクラスで子供たちに語りかける内容。
日本の小学生にこんなふうに自らのことから始めて
「きかせる」話をしてくれる先生はいるのかな。
肉親によるいじめにあっている不思議な児童が転校してくる。
結局体罰であざだらけのからだであることが身体検査の日に
わかり、あばらや(自宅)が捜索され、その貧しい家庭の
母親祖母(父不在のようだ)ともに逮捕され、
養家庭にうつされることになるということを皆が知る。
金銭的にはめぐまれている或るワルガキ兄弟。
なんとクラスメート全員にモデルガンを配って
教室で回収されることとなる。
フランスのその地方では、翌年から共学になるとかで、
その年までは男子は男子だけの(小)学校で勉強していた
という、そういう時代。来学期のことを考えるとルンルンだ。
そういうエピソードがそれぞれ語りかけてくる。
子役たちがみんな自然、それでいて芸達者で、身体検査の日の下着姿までおしゃれ。
シングルマザーが目を離したすきに、アパートの10Fから転落して幸運にも助かる3歳児。
さすがにあのころはCGなどなかったから、
途中一瞬 落ちる「人形」が目にとまった(笑)
そして、半身不随で車いす生活の父と二人暮らしの少年の優しさ、
おくゆかしさ。上のDVDケースの 青シャツ、ブロンド頭の少年。
彼はおこずかいをためて、なにくれとなく目をかけてくれる
近所の高級理美容室の粋なマダム(同級生のおかあさんでもある)
にバラの花束を贈る。花屋で彼がこころをこめて選んだ花束。それなのに
「パパにお礼を・・・」といわれて、目を丸くし、言葉もない。
きりがないのでこのへんで。
多彩なエピソードがなめらかにつらなって、流れが中断しないし、
あれはどうなったんだろうと、ハラハラドキドキもするという、
ストーリー展開。さすが、トリュフォーだ。
映画ファンのみならず、子育てにいき詰まってしまったママ、パパ。
これから親になる予備軍。みんなみたらそれぞれぐっとくるものが
あるのではないかと、おもう。
金 (ゾラ・セレクション)
19世紀末のパリ。一度は土地転がしに失敗し地にまみれた実業家サッカールは、証券取引所で銀行家として再起を誓う。
「弱気筋」「強気筋」「偶然株で一発あてて、神様のように信奉される投資家」など、今インターネットを使ってやっている株式投資の原理は、150年前の当時と変わらないことに気づかされる。
またサッカールは、銀行を起こすにあたって、「中近東の復興」と「ローマ教皇の復権」というキリスト教徒のロマンと冒険心に訴えかけるような巧みなストーリィ作りに長けていた。ゾラの小説家としての素晴らしさは、そうした時代の流れや企業戦略が、いかにサッカールという”個人”の矛盾に満ちた光と影と、わかちがたく結びついているかを見事に描き出している点だ。日本の戦後にも、こうした事業家が次々と登場していた。
大勢を地獄へと追いやった罪深いバブル紳士でありながら、みなしご達から毎晩祈りを捧げられる寛大な慈善家としての面も持っている。そうしたサッカールの宿命は、産業革命や資本主義のもたらす恩恵と暗黒の両面を映し出している。また、その矛盾に満ちた、愛すべきかつ憎むべきサッカールに翻弄される女性達の恋愛心理も、男性の書き手とは思えないほどリアルに描き出している。
広告代理店や新聞を買収して情報操作を行うあたりは、まさに現代の「メディア覇権」をめぐる争いであるし、役員会を掌握して粉飾決算を指示、自社株を買い支えして株価をあおる、株式分割を繰り返して十倍、百倍と増資する・・・最近もどこかで新聞を賑わせたストーリィではないだろうか?
いまの社会の網目をデプログラミングするためには、その出生の秘密を知ることが必要だ。ゾラの執念による徹底した調査と、具体的な数字を駆使したこの経済小説は、そうした視点を現代の我々に、人への共感に満ちた語り口でもたらしてくれる。
お金とじょうずにつきあう本 (Vivre ensemble)
小学生向けに書かれた経済入門。
欲しいものがあった時どう対処するか考える習慣を付けるのにとってもよい本です。
押しつけがましいところがなくて、楽しく学べるよう工夫されている。
親が子供たちにお金についてどのように教えればいいのかヒントにもなります。