Pogue Mahone
昨年秋にポーグスの作品がリマスター&ボーナストラック追加でリイシューされると知り、首を長くして待ってましたがこれほどのクォリティとは思わなかった!丁寧で気前のいい、素晴らしいプロダクションです。
本作ではシェーンの歌声が(アルコールによって)トーンダウンした印象だったのですが、今回のリマスタリングで演奏がグンとパワフルになった分でカバーできてるんじゃないかと思います。
それから強調したいのはシェインの書く曲の良さが以前にまして前面に出ていること。音圧がアップしたからなのか、とにかくリマスターのありがたみムンムンっす。トラッドのカバーもあるんですが、白眉はやっぱりタイトル曲やシングルになった美しい「夏の日のシャム」か。牧歌的な開放感のある印象がありますが、「ヘルズ・ディッチ」の歌詞なんかの危うさもシェインの魅力のひとつ。
聴いたことない人は是非聴いてみて下さい。どのアルバムから聴いても、ハズレはない集団ですから。
それから今回のシリーズでは、あまりお目にかかれなかった写真もブックレットで楽しめます。これも嬉しい。
Rum Sodomy & The Lash
このレコードを持っていますが、最近はほとんど聞く機会がありません。
なんと6曲もBONUS TRUCKがあるとのことで、購入しようかと思っています。
20年以上前、パンクにはまっていた中学生の私は、
音楽雑誌で「歯の隙間からパンクが聞こえる」とのレビューを見て
試聴もせずに買いましたが、聞いてみて笑顔が広がったのを今でも
思い出します。
POGUESのベストはこのアルバムだと思います。どの曲も大好きで
何度聞いたことか。
またゆっくり聞いて見たいと思います。
The POGUES (Original Album Series)
これは買わなきゃでしょ。まさに一家に一セット。この値段で5枚組のお得感につられて買った感は否めないけど。
今までもultimate Best的なCDを愛聴してたけどPoguesに関してはそれじゃ足りないことに気づいたよ。漏れまくりの名曲が死ぬほどあるからね。そんなわけでPogues大好きで作品は全部聞いてますって人は除いて、ボクみたいにBest盤は聞いてたけどって人がドンピシャです。
個人的にはBest盤で気に入ってた「Streams of whiskey」が入ってる初期の名作「Red Roses for Me」 が最高です。2歳の息子もヘベレケに踊り出したし。とにかく変な新譜に2000円出すくらいなら100%こっちを勧めます。
Mac OS X 第2版 THE MISSING MANUALシリーズ
I adopted OS X early, and the only thing that I looked forward to more than the .1 update was this book. Pogue's books are a pleasure to read, and with his team finds all the great tips to make using an OS or software enjoyable. A Must Have!
コンプリート・オブ・ザ・ポーグス [DVD]
88年のロンドン、タウン&カントリークラブでのライブです。
リズムギターの元ラジエーターズ・フロム・スペースのフィリップ・シェヴロンがとても格好いい。スティーヴ・リリィ・ホワイトやジョー・ストラマーが「彼はリズムギターの達人。とても真似出来ない」と絶賛するそんなシェヴロンの演奏「THOUSANDS ARE SAILING」「TURKISH SONG OF THE DAMNED」はとても熱い。アコーディオンのジェームズ・ファーンリーと共にとても目立っています。特に「セイリング」は前の歌からの感情を持ち越していて全員がとても素晴らしい演奏。一番上手いと言われるバンジョーのテリー・ウッズの演奏もいいというかメンバー全員がどの歌でもとても楽しそうにありのままの姿で生き生きと演奏しています。
スローなホーンセクションで始まり一転して躍動する「FIESTA」なんて本当にカーニバルみたいでティン・ホイッスルのスパイダー・トレイシーはゲストのカースティ・マッコールとぐだぐだになって踊るやら、紙ふぶきやシェインがかけたスプレーで身体中、滅茶苦茶になってステージをくるくる回りながら床に転がって演奏するメンバー達が本当に楽しそう。その中で飄々としたシェインがまた彼らしい。ドラムのアンドリュー・ランケンのハーモニカで始まる「DIRTY OLD TOWN」もゲストのジョー・ストラマーが歌う自身のクラッシュの「LONDON CALLING」でも観客と一体になって躍動している。ラストのシェインはバウロン(アイルランドの太鼓)叩きながらの「THE IRISH ROVER」まで本当に楽しい。アンコールでのゲストのリンヴァル・ゴールディングが歌う「A MESSAGE TO YOU」がまたいい。一緒に身体が動いて「a message to you Rudy!」と口ずさんでしまいます。
ジョー・ストラマーはこう言う「シェインはパンク野郎とか、はねっ返りとか言われているけど、彼は20世紀最高の詩人なんだ」。そんなシェインの歌うカースティ・マッコールとの「FAIRYTALE OF NEWYORK」、そして「LULLABY OF LONDON」「RAINY NIGHT IN SOHO」は情感が伝わって来てとても良いです。
一見ぼうっとして何も考えていないかの様な風貌。彼の代名詞ともなった「堕ちた天使」を元気良く歌い上げた後で、
虚ろな目で「みんなにロマンスを」とモゴモゴ言って、タバコくわえながら
「Down all the years, down all the ways・・」としみじみと歌い始める「RAINY NIGHT IN SOHO」。口元から覗く歯はケンカのせいでしょうかボロボロ。酔いどれ詩人とか言われたシェイン。しかし
「We watched our friends grow up together・・」と歌うその閉じた瞳は何か子供の様に純真になっているかの様に哀しげでもあり、悲しみも喜びもある今を共に生きようといった意志も伝わって来る。なんて温かい音達。なんて美しい。その郷愁溢れるメロディーに乗って、シェーンのしゃがれ声が何か本当に純粋に無垢な声に聞こえてきて、全員の眼が潤んでいる様にも見えます。シェインはなぜか途中からサングラスかけているけどね。私はこの歌がとても好きです。
I sang you all my sorrows, You told me all your joys
I took shelter from a shower, And I stepped into your arms
I’m not singing for the future
I’m not dreaming of the past
I’m not talking of the first time
I never think about the last
You’re the measure of my dreams
The measure of my dreams (「RAINY NIGHT IN SOHO」より)