マルタ島攻防戦 [DVD]
本作の主演は、名優A・ギネス「戦場にかける橋」「アラビアのロレンス」「スター・ウォーズ」etc。
共演は、J・ホーキンス「ベン・ハー」「アラビアのロレンス」とA・スティール(「甘い生活」のA・エクバーグの元夫)。
監督はB・デズモンド・ハースト。ハリウッドの巨匠J・フォード監督のいとこで、J・フォードの助監督・美術監督もつとめた人。
撮影監督は、R・クラスカー。「第三の男」でアカデミー撮影賞を受賞、モノクロ撮影の第一人者で、大戦中は記録映画も撮影していたとのこと。
今まで日本で公開された連合国側の実写フィルム・記録映画は、主にアメリカが撮影したものだが、本作で使われた実写フィルムは英国軍が撮影したもので、希少価値があるそう。
また、実写フィルムのモノクロにあわせて、映画本編もモノクロで撮影されている。
映画の舞台は、地中海に浮かぶイギリス領マルタ島。時代は1942年。独・伊・日の枢軸国が優勢だった状況の中、マルタ島は物資の輸送路を断たれて孤立していた。北アフリカに拠点を置く独軍への、空路・海路を断つためにマルタ島は連合軍にとって守らなければならない場所。
映画の中盤、「英国王のスピーチ」で話題になったジョージ6世が、マルタ島に「十字勲章」を贈ったエピソードがあり、興味深く見られた。
主役は、ロス大尉(A・ギネス、DVDの解説では中尉となっていた)で優秀な偵察機のパイロット。
ロスとマルタ島の娘とのロマンスも同時に描かれ、戦争映画でありながら心がなごむシーンがある。
また、音楽も含め非常に品格のある作品で、戦闘シーンの実写フィルムは迫力もの。
戦闘機に興味がある方なら、映画で実際に飛ばした英軍の名戦闘機スピット・ファイアは、お宝映像かもしれない。
また、マルタのロケ映像も珍しく、マルタを舞台にした事自体貴重な作品。
私が所有している中古DVDは、アモーレ (トールケース) [DVD]のパッケージの画像右下のものと同じ。
スタッフ・キャスト紹介・参考資料・シーン・セレクトあり。
森のなかへ (児童図書館・絵本の部屋)
アンソニー・ブラウンの作品ということで手に取りました。
最初から雷がとどろき、父が失跡、ととんでもないオープニングです。
家中貼られた「パパ、かえってきて」のメッセージが切ないです。
おばあちゃんの家にお見舞いの品を届けるよう母から頼まれた少年は、
禁止されていた近道の森の中の道を急ぎます。
突然画面は「ぼく」以外はモノトーンに。
そして出会う人々はとても暗示的です。
森の中を急ぐ少年・・・。
ラストは何ともドラマチック。
どうぞ、ブラウン作品の醍醐味を味わってください。
とんとんとん!とをたたくのはだあれ? (児童図書館・絵本の部屋)
女の子が寝室で寝ていると、ノックの音。「誰ですかー?」。次々といろんな人(?)がやってきます。
表紙の絵はDRAGONなんですが、カバっぽくないですか?
英文の量は、2,3行×14程度。
びくびくビリー (児童図書館・絵本の部屋)
気の弱くってビリーって名前の子のお話し。
ある日、ビリーはおばあちゃんに「弱虫じゃないけど眠れないんだ」って打ちあけます。
おばあちゃんは、ビリーに「しんぱいひきうけ人形」を差し出して、この人形に心配事を話してごらん。そして「しんぱいひきうけ人形」を枕の下に入れれば、グッスリ眠れると教えてくれたのです。
この心配ひきうけ人形は、グアテマラという国に昔から伝わる人形です。マッチ一本ほどの大きさの木切れに布や糸を巻きつけて作った人形です。この人形に心配事や悩みを打ち明けて枕の下に入れて眠ると、眠っている間に心配事や悩みを取り除いてくれるというのです。ウォーリードール(Worry Doll)といい、グアテマラだけでなく世界のあちこちに存在するそうです。
大人の気持ちでは、計り知れない多感な幼少世代。道で拾った石ころが気になってポケットに仕舞い込んだり、傷んだ食べ物を捨てられなかったり…。子供の心は不思議な世界の中にあります。ずっと昔に子供だった大人には、理解できないものかもしれません。子供自らが作り出した空想の中に人形を自分としてみるという人形を媒体としたゴッコ遊びも、まさに自分だけの世界であり、現実と行ったり来たり出来る貴重な時間ともいえるでしょう。人形は宝物であり自分の分身だと信じた事や気持ちを委ねて安らぎを得るなんて、大人になった過程の何所かで失くしてしまったみたいです。純粋な子供の気持ちを探しながらウォーリードールも探して、枕の下にこっそりと忍ばせて眠ってみましょうか。
ナバロンの要塞 [SUPERBIT(TM)] [DVD]
あらゆる特殊チームによる無謀な短期作戦が成功する映画のお手本とも言うべき本作。
原作が大変面白かったので忠実な映画化がなされなかったのが残念。
じゃなきゃ☆5つでも良いかも。
製作者は女優さんが出ないと華に欠けると思ったのかな?
アンドレア役のアンソニー・クィンも良いが、
フケツのミラー役のニーヴンははまり役だったと思います。
カリフォルニア生まれのアイルランド系。
あっ、イギリス紳士役以外も出来るんだ。
マロリー役は二枚目なら誰でもイイやと思ってましたが、ロバート・ショウさんの演技を見て考えを改めました。
やっぱりペックで正解だつたのでしょう。
監督のJ・リー・トンプソンもブロンソン映画の「どうしちゃったの?」的な監督作からは考えられないようなキレの良さ。
マクリーン以外が書いた続編も出ていますが、オススメ!
平井イサクさんの労作。改めて言うまでも無く平井さんはご立派なかたですねぇ。
だがしかーし、ここで書くのもどうかと思いますが続編の「嵐」の方は、
見ると損した気になる怪作だ(よね?)。
旧作の「007カジノロワイヤル」の位置づけみたいな感じ。
シリーズ作だと思って観ると期待を裏切られることテキメンです。
「要塞」で感動した人は避けるべき作品でしょう。
まあ、映画の楽しみ方はイロイロなので、「嵐」だってイイという方もいるのでは?
と言う事で老婆心ながら書いてみました。