kanji ishimaru
正直、石丸幹二さんについて詳しくなかった。
劇団四季で御活躍のトップスターでいらした方。
2010年本格的音楽活動開始の記念版とも言えるこの2枚組CD。
前知識のない私にとっては「歌手・石丸幹二」との初めての出会いでした。
びっくりするくらい秀作です。
しなやかで底力溢れる歌声。深い表現力。
それはまるで物語を聞いているような錯覚に陥るほど。
ぐんぐん引き込まれる音世界。選曲もバラエティに富んでいます。
青を基調としたジャケットも美しい。
初回盤にはファン大喜びの(これまた美しい)フォトブックが付いています。
何度でも何度でも聴きたくなる一枚に出会えたことに感謝!
I’s(アイズ)
ジャケット写真は宝塚時代を意識した感じの「舞台風メイク」ですが、ひとたび中身の曲を聴き始めると、純粋で優しい一路真輝さんの歌声に、思わずうっとりしてしまいます。
「さくら」は伴奏の中に聞こえる二胡の音が醸し出す雰囲気が素晴らしく、一路さんのさわやかで清らかな歌声が悠久の時の流れを感じさせます。「Door」は一路さんの作詞で、ちょっぴり元気がなくなってきたな、と思ったときに聴くと、とても自然な感じで前向きになれます。
そして私のお気に入りは、「たんぽぽのように」です。ひとりの女性の恋愛と人生を読み込んだ壮大なストーリー風の歌ですが、一路さんの「感情的になり過ぎない」ちょうどいい歌い方がぴったりマッチしています。「雨上がりの星空」は、このアルバムの中でいちばん明るくはつらつとした歌で、一路さんの「これから」を予感させる、素晴らしい歌に仕上がっています。
アルバム全体で見ると、すっきりと統制感のある、大変聴きやすいものになっていると思います。
越路吹雪トリビュート・アルバム
越路さんの生リサイタル1度だけ見たことがあって、懐かしくて購入しました。
越路さんの歌はけっして上手くはないと思いますが、絶叫、熱唱の独特な越路ワールドを作り上げていて異様なまで引き込まれたのを覚えています。2度と見れないと解ったときの無念だったこと。当時を思い出しながら聞きほれてます。
このトリビュートアルバムはもう1枚が宝塚の豪華OGの競演ですがみなさんしっとりと歌われて、越路さんとは両極端ともいえるような雰囲気ですがとても良い出来です。同じ曲でもこんなに違うのかと聞き比べできます。
シャンソンを知らないひとにも聞いていただきたい1品です。
Elisabeth in Austria―一路真輝写真集
美しい自然の中の一路さん。
エリザベートもこんなところで過ごすのが好きだったんじゃないかな~と思わせる写真がいっぱい。
一路さんファンなら買い。
エリザベートだけが好きならう~ん…どうだろう。
私は買って良かったけど。
最後のダンス(ミュージカル「エリザベート」から)
「エリザベート」に関する
数々のCD、関連本、俳優陣、劇団 ご贔屓は様々ですが
比べるものがあるという気持ちの余裕が持てれば、
これほど多様で有意義な楽しみ方ができる作品は 数少ないのではないでしょうか。
宝塚歌劇 雪組のトップスターであった一路さんのサヨナラ公演の企画として日本初演。
そのプレッシャーたるや いかばかりかと察するに難くないですが、
それを成功へと導き 今のミュージカル「エリザベート」熱へ繋げていったのは流石です。
”彼”そして”彼女”としての魅力を放ちながらの楽曲は勿論のこと、
退団後の ”女優”としての側面を「悲しみのクラウン」で味わうことができます。