ダ・ヴィンチ・コード(上) (角川文庫)
上中下巻を一気にするすると読める本である。
何かと印象が似ている・・ご都合主義の謎解き、安心できる逃避行、
適度なうんちく、深みの無さ・・そう、映画「ナショナルトレジャー」だ!
ちなみに、私はこの映画が結構好きである。
ルネッサンス時期やキリスト教のうんちくの知識が適度にあれば
より楽しく読めると思う。何で題名に「ダ・ヴィンチ」が入るのか
よく分からないけれど・・。
シラスとアリンガローサ司教の描かれ方は良かったと思う。
ああいった宗教には胡散臭さを感じてしまうものだが、二人とも
ある種の敬虔さが漂っていて、魅力ある人物となっている。
スペインで二人で教会を建てていた頃が一番幸せだったのだろう。
映画版は、シラスの最後の祈りがカットされていたし
何とも中途半端な描かれ方をしていて残念なキャラになってしまった。
楽しめる娯楽作品。