Time Tells No Lies
1980年代に入り、英国から発生したNWOBHMの大波。当時のロック・シーンにもたらした大革命。そんな中で特に期待されていたバンドがこのプレイング・マンティスなのである。同時期にデビューしたアイアン・メイデンの鋼鉄の処女と並び、衝撃的なデビュー作である。
ハードかつポップ&メロディアスな今作品は多くの支持を受けたものである。ドラマティックに展開される楽曲の数々は、聴き手をまったく飽きさせない。オリジナルに新たに3曲のボーナス・トラックが収録された今作品は、絶対買いである。HMが聴き手を選ばなかった良き時代の
隠れた名盤中の名盤である。
フォーエヴァー・イン・タイム
冒頭の「すわウィッシュボーン・アッシュか!?」と思わされるツイン・リードには苦笑したが、
よくある「美しき哀愁のメロディ」という決まり文句では片付けられない作品。
練りに練られたメロディと安定感のある演奏も見事だが、
「罪の意識」「贖罪」をテーマにした歌詞に注目しながら聴くと
この作品がいかに人間の感情を幅広く豊かに表現しているかよく分かる。
特に、トロイ兄弟の亡き父親に捧げられたタイトル曲は親を失うことの苦しさと
その親への罪の意識についての、これ以上は無理と言っていいほどの豊かな表現だ。
唯一の欠点はドラムの音がやけに軽い点だが、メンバーが後に雑誌で
「クリス・タンガリーデスは満足なプロデュースをしてくれなかった」と漏らしているので、バンドの罪ではないだろう。
Praying Mantis-Plus
ここ最近(2010年現在)HIP HOPの新譜を聴いても全くピンと来なくて、殆ど買っていなかったが、これは久々に即買い。
大当たりだ。こういうのが聴きたかった。
前作から更に進化・深化したthe OPUSのディープでコズミックな世界観を見せつけてくれる。
彼らの前では、Flyng Lotusもヒヨッ子に過ぎない。
Underground HIP HOP 2010年最高傑作の一つになると思う。