ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ [DVD]
1930年代のアメリカ。禁酒法が施行され、ギャング全盛の時代。
ユダヤ系移民の少年ヌードルスは、知り合ったマックスと組み、
密輸・強盗・殺人まで手を染め 、ギャングとして成り上がっていきます。
禁酒法全盛時のアメリカで、移民の少年が犯罪に手を染めつつも成長し、
老いていった模様を描いた物語です。ロバート・デニーロの好演も光りますが、
古きよき時代のアメリカを一人のギャングの生涯を通じて描いたセルジオ・レオーネの脚本、
さらにエンニオ・モリコーネの哀愁漂う名音楽に惹きこまれます。
「ゴッドファーザー」など、マフィア映画が好きな方にはおすすめの作品です。
Waking the Dead [DVD] [Import]
DVDはNTSCかMULTI(ALL)のREGION FREEで助かりましたが正規のWBのリリース品でないのが残念でしたが。
ほぼ満足です。
ダークシティ [Blu-ray]
一度発売延期になり、待ちきれずに北米盤を購入したものの、この価格で(今度こそ)発売されるとなれば、買わないわけにはいかない。ワーナー発売のニューライン・シネマ作品では、既に「セブン」が発売されているが、本作も「セブン」同様、北米盤と同仕様になるだろう。題名通りの“闇”が艶かしい高画質。音声も7.1chDTS−HDマスターオーディオという、究極仕様の「ダーク・シティ」だ。
何といってもこのブルーレイの目玉は、劇場版より更に11分長いディレクターズ・カット版が収録されている点。劇場版の冒頭にあったK・サザーランドのネタバレ的なモノローグがカットされたことで、導入部のミステリー色が濃くなったと同時に、主人公の「何が起こっているんだ?」という心理に観客がすんなり同調できるようになっている。最近ではハリウッド大作も手がけるA・プロヤスだが、彼の作品はいずれも、主人公が迷い悩む人間的な姿を確実に捉えており、本作でも、そんなプロヤス作品の美点が、ディレクターズ・カットによって、より際立つ結果となっている。
また、彼の作品に見られる文学的なセンス(例えば「クロウ 飛翔伝説」では、主人公がポーの「大鴉」の一節を口にしたりする)も本作では突出している。ミステリー、犯罪、SFというジャンル的な要素に加えて、主人公ジョンが目覚めるホテルの614号室が、ヨハネ(john)の福音書6章14節「まさにこの人こそ、世に来られる預言者である」を暗示しているとか(トリビア・トラックの解説による)、小説を1ページ1ページ読み味わうような愉しみが、この作品には詰まっている。
当然、映画としても、D・ウォルスキの映像やP・タトプロスの美術の素晴らしさは勿論のこと、クライマックスからラストまでの15分間を一気に聴かせきるT・ジョーンズの音楽も特筆もの。画よし、音よし、話よし。ブルーレイで何度も観るのにふさわしい作品だ。
ビューティフル・マインド [Blu-ray]
”米国映画に新風、それがロン・ハワード・タッチ”。自分が最初にみた1985年の彼の作品「コクーン」のパンフレットにそんなことがかいてありました。人間に対するつねに暖かい視線と、独特の美しい映像センス。80〜90年代、ハワードは仲間のルーカス、あるいはスピルバーグに勝るとも劣らない映画製作者として、じっくりと実力をたくわえていったとおもいます。その後時空を経て、映画人ハワードの世界が円熟し、結晶化されたのがこの傑作とおもいます。2001年のアカデミー賞作品賞。。。
ひとりの天才的な学生が、精神分裂病による幻覚に悩まされつつも、学者・研究者となる。苦しみ、もがきながらも、妻の献身的な愛情、いや、人間としての友情に支えられながらこれを克服しつつ、大成してゆく姿。この夫婦を静かに描く、人間への信頼のものがたり。
この映画でとくに胸を打たれるのは、終盤、実在したこの夫婦についに祝福のときがくるシーン。そしてもうひとつ、ラスト近くの静かなる名場面。。。半生の思い出にみたされた母校のカフェに数十年ぶりに座る主人公。その彼のもとにおこる、観る者の心を静かにゆさぶるような、すばらしく美しいできごとを、ぜひ、ご覧いただきたいとおもいます。。。みたあとのヒトのこころを温かい身持ちで満たしてくれるような、秀逸なヒューマンドラマ。映画ファンならぜひ一度は見ておきたい、ハワード監督の、いやアメリカ映画の残した秀作のひとつとおもいます。