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青春の蹉跌 |
萩原健一&桃井かおりという二度と現れない素晴らしい個性をじっくり堪能して下さい。早くDVDしてショーケン&かおりのコメンタリーをお願いします! |
金環蝕 |
民政党現総裁の寺田は同党最大派閥の酒井を破り、再び総裁に就任したが、その選挙工作費用で10億円以上の額を使ってしまったことから、寺田陣営はダム工事入札に絡み、5億円を捻出しようとする…。 昭和39年に起きた事件をもとに記された石川達三の同名原作小説をベースに、政財界の内幕と総裁の座を争う政治家たちの姿を『戦争と人間』などの巨匠・山本薩夫監督がオールスター・キャストで描いた社会派大作。「周りは金色の栄光に輝いているが、その中身は真っ黒に腐っている」というのがタイトルの意味だが、その通り、ここにはドロドロに腐った腹黒い者たちが多数登場して蠢きあう。こうした悪党を描かせたら山本監督の右に出る者はいないだろう。またキャスト陣もここではそれぞれ悪人演技を楽しそうに怪演しており、まるで物の怪ショーを観ているかのような快感もある。政治家たちに茶化した拍手を送るつもりで作曲したというメインタイトルなど、ブラックな味わいに満ちた佐藤勝の音楽も出色である。(増當竜也) |
神阪四郎の犯罪 |
「真相は薮の中」。そんな映画です。
森繁は偽装心中の嫌疑で起訴された雑誌編集長を演じています。 法廷での関係者の証言による回想場面で森繁は、ひとりの人物を様々に演じ分けていて、 この映画を観た後にずっしりと残る“凄み”は、森繁の“技量”と、心中相手の役の左幸子の “狂気”に因るところが大きいように思われます。 この時期森繁は、アチャラカものも含め、多くの映画に出ており、DVDになってるものも 多くありますが、森繁の“凄み”を体感したい方、この作品はオススメ。 |
生きている兵隊 (中公文庫) |
戦中に書かれた作品であり、おそらく反戦とか反日とかは全く意識していなかったと思われる。人間として兵士をとらえる、その兵士の気持ちになってみる、そういう視点で書かれた作品ではないだろうか。そして真に迫りすぎた上、発禁になった。そういう本だ。
南京大虐殺関連で「大殺戮の痕跡は一片も見ておりません」という否定派としての言質がとられているが、その人がここまで描いていた、という点に注目すべきであろう。「大」虐殺ではないが、虐殺は描いているのである。よき夫であり父である心優しき人たちが、いとも簡単に非戦闘員の命を奪っていく。それはやはり狂気だ。いかにして兵士は狂気に染まっていったのか。その描写が真に迫る。 戦時下だなぁ、と思わせたのは、南京を落とした後、転戦していく兵士たちの士気が高いように描いている点。首都・南京を落とせばこの戦争に勝てる、故国に帰れる、だから兵士たちはがんばっていたはずだ。南京を落としても戦争が続くことに兵士たちは落胆していたはずである。士気が高いままであった、というのはウソだろう。著者は戦意の高揚をねらってこの本を書いたのである。 |
青春の蹉跌 (新潮文庫) |
石川氏は家族関係を中心とした実験小説を持ち味としていた。本作はその代表作で映画化もされた(萩原健一、桃井かおり)。本作発表後、「「***」の蹉跌」という言葉が流行した程話題になった。
実験小説なので、人物設定は過度に人工的である。自分の夢と欲望のため恋人を殺す青年。その恋人。青年が狙う影が薄い令嬢。ラスコーリニコフ的上昇志向を持つ青年の、文字通り夢と挫折を描いたものだが、理念で書いているので、"本読み"には物足りない描写が多いであろう。作者が文学的に高い評価を受けないのは、この辺に原因がある。この如何にも人工的な物語を首骨できれば、主題は悪くないと思うのだが。 誰にでもある青年期の夢と欲望を拡大化して見せて、「夢とは、希望とは、誠実とは」を読者に問いかける問題作。 |
蒼氓 (上) (大活字本シリーズ) |
昭和5年、日本各地からブラジル移住をめざす約千人が、神戸の移住者収容所に集合するところから、この小説は始まる。移住船が出港するまでの様々な準備、そして一月半の航海をへて、最終目的地であるブラジルの農場に着くまで、移住者の共同生活を通して、日本社会の悲観的な現実と彼らの夢が描かれる。当時の日本には、将来に対する不安を抱えていた多くの人々がいた。70年後の今日では、状況は一転して、日本での生活を夢見るアジア諸国の人々がいる。しかし彼らの大部分にとって、日本への道のりは絶望的に遠い。かつてブラジルほかいくつかの外国が、日本人を受け入れてくれたことを思い出せば、外国人労働者を見る目が少し変わるかもしれない。 |
もしもこんな 石川達三 がいたら・・・
次代のグラビアクイーン候補との呼び声も高い 石川達三のきわどい動画が流出!
全体的に大人っぽく映るといいなと思って撮影に臨みました。甘い感じのものもあるし、クールだったり、清楚だったり、いろいろな私を見てほしい」。
実にすばらしい。こりゃまさに、
『 他人のために暮らすのはもうたくさんだ。せめてこのわずかな余生をみずからのために生きようではないか。 』( モンテーニュ )
失礼だろ!
野辺山の開拓史
小河内ダムに沈む前の山村 小河内ダムに沈んだ山村 石川達三の日陰の村 昭和13年4月17日。 農林省の役人であり、八ヶ岳山麓開墾事業の責任者・安池興男氏は甲府駅で、28戸の開拓民たちを出迎えた。 甲府から清里までの車中、安池氏は次のような ...
石川達三の本
石川達三が30歳の時に『蒼氓(そうぼう)』 という作品で第1回の芥川賞を受賞している。 今から73年前の事である。 時代が変わって政治や文化が変わって人の考え方が変わっても、人の内面にある欲求や葛藤といった精神的なメカニズムは変わらないと ...
石川達三「48歳の抵抗」(新潮文庫)読みはじめ
石川達三の本はずっと昔「人間の壁」を途中まで読んだくらいだ。 しかし、この本は単なる好奇心で買い求めた。 何が面白いかって内容よりも昭和33年に書かれた原文そのままだけあって夫婦できちんと敬語を使っていること(奥さんがご主人に対して) ...
石川達三『四十八歳の抵抗』
人生に疲れた親父が、結婚生活の束縛や老いに抵抗して、若い女の子と浮気しようとする話。 主人公が四十八歳にしては達観しすぎていて、なかなか感情移入できなかったけど、ある時ふと思い立って(特にファンという訳でもないけど)リリー・フランキーを ...
第41回 石川達三「人間の壁」
石川達三「人間の壁」 石川氏の著書の紹介も四作目。 石川氏が亡くなった時、文藝春秋巻末「蓋棺録(ガイカンロク)」には「社会派作家の例に漏れず、作品は殆んど絶版」とあった。石川氏の作品ほとんど新潮社ならびに、 ...
石川達三の名言
結婚の理想は互いに相手を束縛することなしに、しかも緊密に結びついていることだ。 - 解説 - 1905~1985年。昭和期の小説家。 夫婦は仲がよくなるほど、相手を束縛するようになります。またそれから逃げたいという気持ちもわいてくるものです。 ...
石川達三記念室
小説家 石川達三(1905~1985) 秋田県横手市生れ. 名前を見る機会はほとんどありませんが、昭和10年に第1回芥川賞を受賞した小説家です。 きっかけは、秋田市内の観光地を探していて、秋田市立中央図書館明徳館の一室に「石川達三記念室」が ...
石川達三
不思議と、「石川達三」氏の本を一つも読んでいない. 石川氏は1905−1985年の方だから書かれた時代も昭和20年〜30年頃が多い. まず代表作でもあり、流行語にもなった「48才の抵抗」を読んでみた. 読む前までは、まあ48才というと今の60 ...
48歳の抵抗(石川達三)読了 &RURIKO(林真理子著)
48歳の抵抗は後味があまり良くなかったです。(泣) たぶん自分が「妻」の立場で主人公の次長の行動を眺めてしまうからだと思います。 「花埋み」の荻野吟子が男性に傷つけられ、 努力し誇り高く生きたと言う本を読んだ後で「48歳の抵抗」の主人公が ...
『四十八歳の抵抗』 石川達三 (新潮文庫)
読後感を書いておきます。私が読んだのは、平成3年に刷られた文庫本です。初出は、昭和30〜31年にかけて、読売新聞の連載されたとのこと。よって、けっこう...